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MotoGP ニュース

投稿日: 2017.03.23 01:32
更新日: 2017.03.23 15:00

2017年のMotoGPがいよいよ開幕! 5人の日本人ライダーが世界へ挑む/開幕戦カタールGPプレビュー

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MotoGP | 2017年のMotoGPがいよいよ開幕! 5人の日本人ライダーが世界へ挑む/開幕戦カタールGPプレビュー

 2016年まで装着可能だったウイングがレギュレーションにより禁止された。2016年にMotoGPマシンの全車がウイングを装着するようになったのはECUのソフトウエアの共通化により、それまでのように緻密なウイリー制御ができなくなったのが理由と言われている。

 ところがシーズン序盤の時点で安全性やコストの問題から2017年からのウイング装着禁止が決まってしまう。

 この結果、各メーカーは2017年に向けて、レギュレーションの範囲の中で、ウイング効果を持つカウルの開発に着手。ヤマハが2017年のセパンテストで真っ先に新型カウルを投入した。

 その後、フィリップアイランドテストでスズキとアプリリアが、ロサイルテストでドゥカティとホンダも新型カウルを投入。各メーカーのカウルがどんな形状で開幕戦に登場するのかに注目だ。

 なお、カウルは新規定により、開幕戦で公認を受けなければならず、シーズン中のアップデートは1回しかできない。

■最高峰のMotoGPクラスを戦う23人のライダーたち

マルク・マルケス
マルク・マルケス

 ディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケス(ホンダ)。ホンダの2017年型MotoGPマシン、RC213Vはエンジンの爆発間隔を変更した新スペックを投入している。また、ロサイルテストでは、ウイング効果を持つカウルのテストも行っていた。

「シーズンの最初のレースはいつも特別で、いつもより少し神経質になってしまう。ロサイルは、シーズンの中でも最も特殊なコースのひとつで、砂ぼこりで走行ラインを外してしまうと非常に滑りやすい」とマルケス。

「ハードブレーキングする場所が3カ所あって、フロントのバランスが必要となり、もしかしたら、僕のライディングスタイルに適していないかもしれない」

「シーズン前のテストでは、全てのコースに対応できるように、マシンのベースセットアップとレースペースを見つけるために懸命に働いた。マシン面では、昨年よりもうまくスタートすることができるが、これはよい結果が得られると言う意味ではない」

「だけど、僕たちのバイクは表彰台争いができると考える。初日の木曜日からうまくマネージメントして行きたい」

 マルケスは、ロサイルでMotoGPクラスステップアップ初年度の2013年に3位を獲得。2014年に優勝し、2015年に5位、2016年には3位を獲得した経験を持つ。

バレンティーノ・ロッシ
バレンティーノ・ロッシ

 昨年ランキング2位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)は2月に38歳となった。オフィシャルテストではマシンのセットアップにやや苦戦している様子をみせている。

「準備ができていない。このバイクを最大限に機能させるにはどうすればいいのか、100パーセント理解できていない」とロッシ。

「時々いいラップタイムをマークする以外は、非常に困難なテストとなってしまった。ペースはまともだけど、十分な速さがない。開幕までに何かミラクルなことが起きることを期待するしかないね」

「バイクは去年とは全く異なる。テストで最大限にパフォーマンスを発揮させる方法が見つからなかった。とても困難な状況だ」

 ヤマハは新フレームの採用など、ミシュランタイヤへの最適化をさらに一歩進めたYZR-M1を投入する。

ホルヘ・ロレンソ
ホルヘ・ロレンソ

 ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)は2008年から在籍したヤマハを離れ、今年からドゥカティ入り。当初はキャラクターの異なるマシンへの適応に苦戦していたが、テストを重ねるたびに適応を見せてきた。

「ロサイルテストの後、シーズンの開幕をポジティブに自信を持って迎えることができる。このコースが大好きだし、ドゥカティのキャラクターにもとてもマッチしている」とロレンソ。

「(カタールでは)速く走ることができるが、レースペースをよくし、決勝で使うタイヤを理解する必要がある」

「よい感じでカタールに乗り込むことができる。ドゥカティと一緒に迎える最初のグランプリだから、この週末は特別だ」

 ロレンソにとってロサイルは2012年、2013年、2016年とMotoGPクラスで通算3勝を記録している得意なコース。ドゥカティにとってもロサイルはトップスピードを生かせるコースであり、ロレンソとドゥカティの組み合わせが、開幕戦でどんなパフォーマンスを見せるかに注目が集まる。

マーベリック・ビニャーレス
マーベリック・ビニャーレス

 そして、2017年シーズンの注目度ナンバーワンの存在が、MotoGPクラス2年目の昨年、ランキング4位に躍進したマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)だ。

 昨年のスズキから今年はヤマハに移籍。ヤマハでの初テストとなった昨年のバレンシアオフィシャルテストから開幕直前のロサイルオフィシャルテストまで、全てのテストを総合トップで終えた。

 テストの内容的にもシャシーを始めとしたパーツの比較検証を行ないながら、マシンのベースセットを決め、一発のタイムはもちろん、ロングランでもライバルを引き離す安定感と速さを発揮。ライダー、マシン含めて仕上がりはとてもよい。

「バイクのフィーリングがとてもよく、テストを重ねるごとに前進した」とビニャーレス。


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