2018年シーズン、LCRホンダ・イデミツよりMotoGPクラスに参戦する中上貴晶。これまでの経歴をあらためて振り返りながら、中上が2018年シーズンに向けて語った意気込みをまとめた。
中上は1992年生まれ、千葉県出身。4歳からポケバイに乗り始めた。その後12歳でロードレースデビューを飾り順調に経験を重ね、14歳のときGP125クラスで全戦全勝でチャンピオンに輝く。最年少優勝記録を更新し、さらに最年少でのチャンピオン獲得だった。
全日本チャンピオンとして、15歳でMotoGP最終戦バレンシアにワイルドカード参戦。さらに翌年からアプリリアのマシンを駆ってMotoGP125ccクラスにフル参戦を果たした。
しかし、このときは思うような成績を残すことができず、2010年から全日本ロードレース選手権に舞い戻る。2011年に全日本J-GP2でチャンピオンを獲得すると、2012年から世界選手権に復帰。以降、中上は2017年までの6シーズンをMoto2クラスで戦い、2勝を含む14度の表彰台を獲得して2018年から最高峰クラスにステップアップを果たす。
中上は、オートバイレースに対する情熱について「4歳で(レースを)始めたときから、今で何も変わっていません」と語る。
「ある日、僕はプロレーサーになりたいんだと理解したんだと思います。僕にとってレースを楽しむことは大事ですが、チームのことを考えるといい結果を残したときにとてもうれしくなります。自分のスタッフが笑顔でいいレースだったと祝ってくれるのを見ると、すばらしい気持ちになるんです」
つい先日の12月3日、ツインリンクもてぎで開催された『Honda Racing THANKS DAY 2017』で中上のMotoGPクラスの新マシンカラーリングがお披露目された。引き続きメインスポンサーとなるイデミツの『アポロマーク』がサイドカウルにプリントされ、ゼッケンナンバーのデザインはMoto2マシンより少し変化している。
「ホンダ、イデミツ、そしてLCRがこのサプライズを準備してくれました。新カウルはとてもすばらしいです。ファンのみなさんも間違いなく新しいカラーリングを好きになってくれたでしょう!」
ゼッケンナンバーはMoto2時代から変わらず30。これにはなにか特別な理由があるのだろうか。
「14歳のとき(2006年)、僕はMotoGPアカデミーを運営するアルベルト・プーチ監督のもとでスペイン選手権に参戦していて、プーチさんが僕に選んだゼッケンナンバーが30でした。僕はそれを気に入っていたので、ずっとこのナンバーを使い続けようと決めたんです」
14歳からスペインのレースにも参戦していた中上。ちなみに、ヨーロッパで最もお気に入りなのは「ヨーロッパのすべてが好きです。すばらしい食事に興味深い文化、そしてかわいらしい女の子(笑)! でも、やっぱり食べ物が一番好き」なのだとか。