■津田拓也「トレーニングの合間に、アニメとゲームでリフレッシュ」
続いてインタビューに答えてくれたのは、全日本JSB1000ランキング2位の津田拓也選手。ヨシムラ・スズキMOTULレーシングのエース津田選手は、2017年全日本JSB1000チャンピオンを獲得した高橋巧選手と最後までし烈なタイトル争いを繰り広げました。
インタビューでお話しているととても穏やかなお兄さんという印象の津田選手。こんなおだやか~な方がサーキットでは激しく熱い走りをするのだから、レースっておもしろいですね。さて、そんな津田選手はオフシーズン、だらだらしますか? もとい、どのようにゆっくり過ごしていますか?
「2017年に向けて体制を整えるためにチームや会社と話し合ったりします。もちろんトレーニングもしますよ」
おお……、やはりライダーのみなさんはシーズンが終わっても忙しいんですね。バイク以外で息抜きすることはないんですか?
「シーズン中はなかなかできませんけど、ゲームをしてリフレッシュすることもありますよ」
おおっ、ついにオフシーズンっぽい回答が! どんなゲームをするんですか?
「最近だと、『グランツーリスモ』。オンラインで20分おきくらいにエントリーして、ひたすらレースをしたりとかね。めちゃくちゃおもしろいですよ。あと、ひたすら撮りだめたアニメを見てます。マクロスとか……。アニメを見ながらそのアニメのプラモデルを作ったりします」
モータースポーツ系のゲームに、ロボットもののアニメ……、レースに通ずるところがあるような。プロレーサーである津田選手が惹かれるのもなんとなく、わかる気がします。
「トレーニングは1年365日ずっとしているわけじゃなくて、ゆるめる時期もあるんです。そういうタイミングで、そういうこと(ゲームやアニメ観賞)をしてますよ」
トレーニングをしっかりやって、リフレッシュするときはゆったりと。津田選手はきっと、メリハリを大事にしているんですね。それにしても、全日本トップライダーの津田選手がプレイする『グランツーリスモ』、横で見てみたいです。
■高橋巧「トレーニングとMotoGPテスト。でも忙しいのはいいこと」
最後に登場するのは、2017年シーズン全日本JSB1000クラスでチャンピオンに輝いた、高橋巧選手です。高橋選手、チャンピオンとしての表彰はもちろん東京中日スポーツ賞やロードレース部門のプレス賞も獲得。この日は何度もステージに上がって表彰を受けていましたよ。
そんな高橋選手は懇親会でも大人気。常にたくさんのファンや報道陣に囲まれていました。高橋選手はオフシーズン、どう過ごしていますか?
「トレーニングしかしないですね、あまり遊んだりしないので。けっこう早い時期からMotoGP(のテスト)が始まるので、ひと月くらいしか休みがないんです」
なるほど……。高橋選手はホンダMotoGPマシンのテストライダーも務めています。MotoGPの次の公式テストは2018年1月22日にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで実施予定。確かに、あまりゆっくりする暇がないのかもしれません。
「今年は特に忙しくて、今日(12月16日)の夜からスペインに行って帰ってくるのも22日。1月末にはセパンでテストがあります。それまであとひと月くらいしかないんです。でも、忙しいのはいいことだと思います。(テストで)バイクに乗るのはトレーニングになるので、自分にとっていいかなと」
チャンピオンとしてだけではなく、ホンダのMotoGPテストライダーとしても多忙な高橋選手。高橋選手は2018年シーズン、長く所属していたMuSASHi RT HARC-PRO.を離れて全日本JSB1000に復帰するホンダのワークスチーム『Team HRC』から参戦することが発表されましたね。言葉少なにレースへの情熱を語ってくれた高橋選手が、新しいチームでどんな走りを見せてくれるのか楽しみです。
シーズン中は忙しいだろうからせめてオフシーズンくらいはゆっくりするのかと思いきや、ライダーのみなさんはいつも貪欲にレースのことを考えていらっしゃいました。2018年も、エキサイティングでおもしろいレースを見せてくれることでしょう!
ご協力いただいたライダーのみなさん、どうもありがとうございました!