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MotoGP ニュース

投稿日: 2018.12.21 05:50
更新日: 2018.12.22 21:55

ペドロサがMotoGPで歩んだ軌跡【2】最高峰クラス昇格。速さを持ちながら相次ぐケガに悩まされる

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MotoGP | ペドロサがMotoGPで歩んだ軌跡【2】最高峰クラス昇格。速さを持ちながら相次ぐケガに悩まされる

 MotoGPクラス5シーズン目を迎えた2010年。ヤマハのホルヘ・ロレンソが勝利を重ねるなか、ペドロサは終盤まで逆転チャンピオンの可能性を残していた。そんななか迎えた第14戦日本GP初日フリー走行で、ペドロサは転倒してしまう。鎖骨を骨折して終盤3レースを欠場し、チャンピオン争いからは離脱することになった。それでもランキング2位を獲得する活躍を見せている。

2010年はヤマハのロレンソとチャンピオン争いを展開したペドロサ
2010年はヤマハのロレンソとチャンピオン争いを展開したペドロサ

 2011年、レプソル・ホンダ・チームは3台体制でシーズンに挑んだ。ライダーはペドロサ、ドヴィツィオーゾ、そしてドゥカティから移籍したケーシー・ストーナーの3人だ。ペドロサとストーナー、ロレンソの3人を“3強”と称していたのはこのあたりだろう。バレンティーノ・ロッシがドゥカティに移籍し、苦戦を強いられた時期でもあった。

ポルトガルGPで優勝したペドロサ。2位はロレンソ、3位はストーナー。“3強”とも呼ばれた3人だ
ポルトガルGPで優勝したペドロサ。2位はロレンソ、3位はストーナー。“3強”とも呼ばれた3人だ

 ペドロサは開幕戦カタールGPから2戦連続で表彰台を獲得。第3戦ポルトガルGPでは優勝を飾って好調なシーズン滑り出しを見せていたが、第4戦フランスGPで、マルコ・シモンチェリと接触して転倒。右鎖骨を骨折して3戦の欠場を余儀なくされた。第9戦ドイツGP、第15戦日本GPで優勝を果たしたものの、ケガと欠場が響きランキングは4位にとどまった。

 その翌年、2012年はマシン規定が変更となったシーズンだ。エンジン排気量の上限がそれまでの800ccから1000ccに引き上げられ、ホンダはRC213Vを投入。チーム体制も3台から2台に戻り、ペドロサのチームメイトは2011年王者のストーナーひとりとなった。

 ちなみに、2014年に廃止されたCRT(クレーミング・ルール・チーム)というレギュレーションも導入されたのがこの年だ。CRTとは、オリジナルフレームに量産車ベースのエンジンを搭載したCRTマシンで参戦可能とするもの。参戦台数の増加をねらった制度だったが前述のとおり2年で廃止されている。

 このシーズン、ペドロサは第12戦チェコGP終了時点で、ポイントランキングトップのロレンソから13点差のランキング2番手につけていた。残るレースは6戦。チャンピオン争いも佳境に差し掛かろうかというところだった。

 第13戦サンマリノGPの決勝レースを、ペドロサはポールポジションスタートで迎えていた。そのグリッド上でアクシデントは起きた。カレル・アブラハムのマシンがエンジンストール。再スタートを待つ間にペドロサのRC213Vに装着されたタイヤウオーマーが、外れなくなったのだ。これによって最後尾スタートのペナルティを科されたペドロサは、オープニングラップでエクトル・バルベラと接触して転倒リタイアとなってしまう。

 ペドロサは『現役引退のペドロサが明かす胸中。「いつか必ずタイトルを獲れると信じていた」/特別インタビュー前編』(12月14日掲載)のなかで、このレースが“一番悔しかったレース”だと語っている。

2012年最終戦バレンシアGPでは、難しいダンプコンディションを制した。このとき2位に入ったのが、代役参戦したヤマハの中須賀克行である
2012年最終戦バレンシアGPでは、難しいダンプコンディションを制した。このとき2位に入ったのが、代役参戦したヤマハの中須賀克行である

 2012年、ペドロサは全ライダーのなかで最多の7勝を挙げランキング2位を獲得した。これは、自身としてもMotoGPクラスにおける最多勝利数であり、最多ポイント数を重ねたシーズンでもあった。

 この年をもって、チームメイトだったストーナーが引退。そして2013年、ペドロサは新たなチームメイトを迎えることになる。マルク・マルケスだ。

ダニ・ペドロサ 2006年~2012年リザルト

シーズン クラス 参戦GP数 優勝 2位 3位 表彰台獲得数 ポール バイク ポイント ランキング
2006 MotoGP 17 2 2 4 8 4 Honda 215 5
2007 MotoGP 18 2 3 3 8 5 Honda 242 2
2008 MotoGP 17 2 5 4 11 2 Honda 249 3
2009 MotoGP 17 2 3 6 11 2 Honda 234 3
2010 MotoGP 15 4 5 0 9 4 Honda 245 2
2011 MotoGP 14 3 4 2 9 2 Honda 219 4
2012 MotoGP 18 7 4 4 15 5 Honda 332 2

ペドロサがMotoGPで歩んだ軌跡【3】へ続く

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