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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.04.24 20:30
更新日: 2019.04.24 20:32

MotoGP:懐の深いマシン素性のスズキGSX-RR。リンスが王者争い候補に名乗りを上げる

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MotoGP | MotoGP:懐の深いマシン素性のスズキGSX-RR。リンスが王者争い候補に名乗りを上げる

 MotoGP第3戦アメリカズGPで優勝を飾ったアレックス・リンスとチーム・スズキ・エクスター。リンスにとってはMotoGPクラス参戦3シーズン目、34戦目での最高峰クラス初優勝。スズキにとっては2016年のイギリスGP以来となる勝利となった。

 スズキは、2002年の4ストロークMotoGP初期より、V型4気筒エンジンを搭載したスズキGSV-Rで参戦し、2007年のフランスGPではクリス・バーミューレンの手で1勝を記録。GSV-Rでは2011年まで参戦したが、MotoGPマシンが1000cc規定となる2012年で一時MotoGP実戦参加を休止し、その間に新たなマシンとして開発されたのが、直列4気筒エンジンを搭載したスズキGSX-RRだった。

 GSX-RRは約3年間の開発テスト期間を経て2015年より実戦投入され、復帰初年度の2015年にポールポジションを獲得するなど活躍を収めた。そして2016年の第12戦イギリスGPではマーベリック・ビニャーレスがGSX-RRでの初優勝を達成。これにより、新規参戦マシンに対して与えられるエンジン使用基数などのコンセッション(譲歩)としてのマシン開発における優遇措置を参戦2年目にして返上することになった。

MotoGP第12戦イギリスGP マーベリック・ビニャーレス(チーム・スズキ・エクスター)
MotoGP第12戦イギリスGP マーベリック・ビニャーレス(チーム・スズキ・エクスター)

 2017年は前年までの課題を解消すべく、エンジン仕様の変更などにもトライして臨んだが、エンジンに関する課題はクリアできたものの、それがハンドリング面でのネガとして現れ、この年のシーズン中盤までは苦戦を強いられる。コンセッションを返上したことで、シーズン中のエンジン開発は凍結され、エンジン本体のシーズン中の仕様変更は不可能となったからだ。

 その環境のなかで、車体やエンジン周辺パーツの見直しを行ない、シーズン終盤には表彰台争いが見えてきた。

 そして、再びコンセッションを受けて臨んだ2018年シーズン、スズキの開発陣はエンジン、車体の改善に取り組み、早い段階でのコンセッション返上、つまり、シーズン序盤からコンセッションポイントとなる決勝3位以内への入賞を目標にシーズンに臨んだ。

 結果的に、2018年はリンスが通算5回(2位3回、3位2回)、アンドレア・イアンノーネが通算4回(2位1回、3位3回)の表彰台を獲得。リンスがランキング5位につけた。2017年に抱えたマシンの課題は解消され、この2018年型の正常進化版が2019年型のGSX-RRとなる。

■ルーキーライダーが活躍できるほど懐が深い2019年型GSX-RR

 2019年はリンスに加え、ジョアン・ミルがMoto2からステップアップ。2015年のビニャーレス以来、スズキはMoto3、Moto2で活躍を収めたルーキーを積極的に起用しているが、2019年型GSX-RRはMotoGPルーキーが初年度から活躍を収めることができるマシンにもなっている。


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