1968年の初代より50年以上にわたってアウディの主要モデルとして歴史を築いてきたアッパーミドルモデルの8代目、新型『アウディA6/A6アバント』が日本上陸。48V駆動マイルドハイブリッド(MHEV)システムや高効率な新世代quattroなど、デジタル化、快適性、スポーツ性の面で多彩な装備を採用し、3月20日より発売が開始される。
上級モデルの『A8』や『A7』と同じく、フォルクスワーゲン・グループの開発した新世代プラットフォームである“MLB Evo”を採用。FFベースでありながらロングホイールベースと切り詰めたオーバーハングを実現し、操縦安定性はもとよりバランスの取れたプロポーションも手にしている。
そのエクステリアは低くワイドなシングルフレームグリル、フラットなヘッドライト、パワフルな造形のエアインレットがスポーティな雰囲気を演出しつつ、張り詰めたボディ表面やシャープなエッジによりハイテクで洗練されたキャラクターを明確に表現。
ヘッドライトにも2種類のバージョンが用意され、上位バージョンであるHDマトリクスLEDヘッドライトでは5本の水平ラインがデイタイムランニングライトのシグネチャーを形成し、その上部には、瞳のように見えるロービームモジュールが組み込まれた。
またLEDリヤコンビネーションライトは1本の水平ラインと9つの短いラインから構成され、その桟の間にはブレーキライトが巧みに配置され、ドアを開錠または施錠するとカミングホーム及びリービングホーム機能によってライトが脈動するように点滅し、アウディの特徴であるデザインとテクノロジーを象徴するギミックが仕込まれている。
一方、ブラックパネルデザインを採用したインテリアは、センターコンソールのMMIタッチレスポンスの大型ディスプレイをドライバーに向くような角度で設置。ブラックパネルにアルミニウムのトリムを用いたこのディスプレイは、イグニッションをOFFにするとディスプレイが存在しないかのように周囲に溶け込むデザインとなっており、機能面でもスマートフォンのような直感的な操作が可能で、コネクティビティ及びアシスタンスシステムと併せて、新型『アウディA6/A6アバント』の幅広いデジタル化を印象づけている。
その心臓に搭載される注目のパワートレインは、3リッターV型6気筒TFSIに48V駆動のMHEVをドッキング。最高出力340PS、最大トルク500Nmの出力を誇り、0~100km/h加速を5.1秒(欧州発表値)、最高速250km/hを達成する高性能ユニットでありながら、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)とリチウムイオン電池を活用し、55~160km/hの間でコースティングファンクション(惰性走行)が可能で、22km/h以下に落ちるとスタート/ストップ機能が作動するインテリジェンス性も備える。
エンジン停止からの再スタートはBASによって行われるため極めてスムーズなマナーをみせ、減速時にはBASが最大12kWのエネルギーを回生し、MHEVテクノロジーによる燃費改善効果は100km走行あたり最大0.7リッターの数値を記録している。