「今はまだ全然実感がありません(笑)。宮田選手がファステストラップを獲ったということを聞いて『もしかしたら』と思ったくらいです。ピットに戻ったらみんながホッとしていたので、『獲れたのかも』と思った感じで、『イエーイ! やった!』と大喜びする感じではありませんでした」と高星はチェッカー後の様子を振り返る。
「実感はありませんが、チャンピオンを獲れたということは、2017年を通して最も多くポイントを獲れたということなので、いいシーズンになったのだと思います」
そんな高星は、これまでB-MAX RACING TEAM、そして高星自身もそこまで得意としていなかった鈴鹿サーキットでの第2ラウンドで連勝を飾ったことが、チャンピオンへの流れを作ることができたという。また、後半戦で坪井が怒涛の追い上げをみせたが、「苦しい戦いになると自分では思っていましたが、そういう時期こそ踏ん張らなければと考えていました。表彰台獲得を確実に続けてきたことが、チャンピオンに繋がったと思います」と今季を振り返った。
ただ高星は、終盤の2ラウンドのなかで「勝ってこそチャンピオンだと思う」と坪井の連勝を止めたい希望を常々話していた。24日の第20戦は4番手からのスタートだが、プレッシャーから解き放たれた『新チャンピオン』がどんな走りをみせてくれるのか。
「今日の第19戦を見ると、第20戦はどんなレースになるかは分からない。今日はレースペースがあまり良くなかったので、改善したいですね」と高星はどこかホッとしたような笑顔で、翌日に向けて意気込みを語っていた。