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国内レース他 ニュース

投稿日: 2018.10.23 12:30
更新日: 2018.10.23 12:34

FIA-F4オートポリス:王座王手の角田が最後尾発進の波乱。菅波冬悟が連続ポール・トゥ・ウィン

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国内レース他 | FIA-F4オートポリス:王座王手の角田が最後尾発進の波乱。菅波冬悟が連続ポール・トゥ・ウィン

 2018年のFIA-F4選手権第6大会が10月20~21日にオートポリスで開催され、予選では菅波冬悟(OTG DL F110)がWポールを獲得。決勝でも菅波が第11戦で後続を一切寄せつけず初優勝を飾ると、続く第12戦でも連勝を果たすこととなった。

 2018年のFIA-F4はオートポリスが舞台の第6大会を前に、すでにチャンピオン候補が3人に絞られていた。しかもポイントリーダーの角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレーシング)は、ランキング2位の名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレーシング)にも40ポイント差、同3位の小高一斗(FTRSスカラシップF4)にも61ポイント差をつけていたこともあり、このふたりの結果次第では、もてぎでの最終大会を待たずしてチャンピオンを決める可能性さえあった。

 木曜日と金曜日に行われた専有走行では、4セッションすべて角田がトップタイムを記していたこともあり、かなりそれが現実味を帯びたかのように思われていた。

 しかし、土曜日になって予選を迎えると、状況は激変。まずベストタイム、セカンドベストタイム共にトップタイムを記して、初めてのポールポジションを2戦連続で獲得したのは菅波だった。

 専有走行では一度もトップ10にさえ入っていなかったが、「練習までは苦戦していたんですけど、マシンのバランスを変えて、乗り方ももう1回徹底して見直したら、かなり気温が下がったコンディションとクルマがマッチして、タイヤのピークの時にミスなくまとめた周回が2回できて。それが良かったかなと」と菅波。

「ただ、今週はコロコロ(気温や路面)温度が変わるので、同じ状態では走れないと思うので、そこをいかにアジャストするか、そのへん心配ではあるんですが、自信を持ってレースも頑張りたいと思います」

 一方、2番手から4番手までも、2戦とも同じ顔ぶれ。小高、角田、名取の順で並んだものの、このうち角田がコースアウトでリヤタイヤを痛め、2本とも交換を余儀なくされたため、なんと2戦とも最後尾スタートを強いられることとなってしまう。これで小高と名取には、願ってもないビッグチャンスが訪れたものの、菅波の存在が大きく影を落とした。

FIA-F4オートポリス第11戦スタート
FIA-F4オートポリス第11戦スタート

 第11戦では初めてのポールスタートだったにも関わらず、鋭いダッシュを見せた菅波は小高と名取を抑えて1コーナーに進入。しばらくの間は3台でトップ争いを繰り広げていたが、4周目には菅波は1秒の差をつけるようになり、徐々に広げていくことに。

 一時は2秒離すも、「ジェットコースターストレートの先で、ハーフスピンしかけるぐらいリヤが出」てしまい、小高をラスト2周で近づけた菅波だったが、辛くも逃げ切り果たして初優勝を飾る。

FIA-F4オートポリス戦で2戦連続ポール・トゥ・ウィンを飾った菅波冬悟
FIA-F4オートポリス戦で2戦連続ポール・トゥ・ウィンを飾った菅波冬悟

「予選とのコンディションの変化には上手く対応してもらいましたし、逃げるのに必死でしたが、意外とトップを走っていたら集中できたというか。飛び出さないように、ミスしないようにタイム刻むことだけ考えて走ることができました。86レースで経験させていただいていることが、大きく出ているとも思います」

 3位は終盤、単独走行となった名取が、そして4位は川合孝汰(DENSOルボーセIPG F4)が獲得した。一方、最後尾スタートとなっていた角田は、激しく追い上げて8位でフィニッシュ。抜かれたドライバーは、まるで抗う術を持っていなかったかのような印象を受けたほどのオーバーテイクショーだった。


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