レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

国内レース他 ニュース

投稿日: 2023.05.18 18:07
更新日: 2023.05.18 18:10

ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2023 第1戦レースレポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


国内レース他 | ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2023 第1戦レースレポート

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2023第1戦 プロフェッショナルシリーズ

岡本大地がポール・トゥ・ウイン POTENZA RE-09Dが表彰台を独占!

開催場所:スポーツランドSUGO
開催日:2023年5月13(土)〜14日(日)

 新型のトヨタGR86とスバルBRZが導入されて2シーズン目を迎え、ますますの熱戦が予想されるGR86/BRZ Cupの第1戦が5月13〜14日に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。SUGOは、アップダウンに富んだテクニカルレイアウトで知られ、アクセルを踏んで回るコーナーが大半を占める。ただし、コース幅やランオフエリアは広いとは言い難く、それがチャレンジングと言われる所以でもある。

 プロフェッショナルシリーズは2022年の新型車両の導入に合わせ、スプリング&ダンパーといった足回り部品やマフラーが認定部品に交換できるようになった。またタイヤサイズが205/55R16から215/45R17に変更され、ブリヂストンはPOTENZA(ポテンザ)RE-08Dを投入、第4戦からはポテンザRE-09Dを投入した。2023年はブリヂストンは昨年投入したポテンザRE-09Dをマイナーチェンジした新商品を投入(商品名は変わらずポテンザRE-09Dのまま)、ライバルメーカーも新商品を投入し迎えた開幕戦となった。

 スポーツランドSUGOで記録されたGR86/BRZ Cupでのレコードタイムは、昨年#7堤優威(ブリヂストン)のマークした1分37秒937。ただし予選が雨だったため、これは決勝レース中の記録になる。金曜朝のスポーツ走行では上位陣がすでに1分35秒台に入れていただけに、大幅なタイム更新が予想された。実際、午後からの専有走行において、ポテンザ RE-09Dを装着する#88井口卓人(ブリヂストン)が、1分35秒785を記録してトップ。以下、ディフェンディングチャンピオンの#504冨林勇佑(DL)、堤、#10菅波冬悟(DL)、#34佐々木雅弘(ブリヂストン)、#160吉田広樹(ブリヂストン)、#98元嶋佑弥(ブリヂストン)の順で続き、ここまでが早くも1分35秒台に乗せていた。なお、今回のエントリーは32台で、そのうち19台がポテンザRE-09Dを装着する。

■予選

 金曜日は雲ひとつない青空に覆われていたSUGOだったが、予選が行われた土曜日はあいにくの曇天に。13時25分から15分間の計測で予選は開始され、雨の心配はないだけにすぐにコースインする者、しばらく待機する者とに分かれた。すぐに走り始めたドライバーの中でトップは堤。前を遮られない完璧なクリアラップで、1分35秒462をマークする。

 次いで冨林、菅波、#199平良響(ブリヂストン)という順。ほとんどのドライバーが1周でアタックを切り上げ、ピットに戻るなか、堤のタイムを破ったのが#293岡本大地(ブリヂストン)。計測2周目のアタックで1分35秒437を記したのだ。一方、折り返しのタイミングでコースインしたドライバーが伸び悩む中、井口だけが5番手につけ、菅波と平良の間に割って入ることとなった。その結果、ポテンザRE-09D装着のドライバーは、ポールポジションを獲得した岡本を筆頭に、トップ10のうち7台を占めることとなった。

ポールポジションを獲得した#293岡本大地選手コメント

「僕の今の感じでは、計測1周目にタイムを出すのは無理だなと、安パイの温まっている状態で行ったんですが、アタックに入った周の1コーナーから、明らかに昨日と違っていて、グリップがありました。『これ、もしかしたらいけるかも!』って思って頑張って走ったら、出たという感じでした。直前にセッティングを変えたのも、すごくいい感じに決まりました」

#293 岡本大地(ネッツトヨタ南国GR86)
#293 岡本大地(ネッツトヨタ南国GR86)

■決勝

 未明に雨が降って、日曜日のSUGOは早朝こそ路面が濡れていたものの、GR86/BRZ Cupプロフェッショナルシリーズの決勝前にはすっかり水は履けて、限りなくドライコンディションに戻していた。注目されたスタートは、岡本が絶妙の蹴り出しを見せたのに対し、堤はホイールスピンさせ過ぎて出遅れ、2コーナーで冨林の先行を許してしまう。

 しかし、堤はヘアピンで軽く接触しながらも2番手に返り咲き、失速した冨林は続けざまに菅波、井口にも抜かれてしまう。この間にトップ岡本は、堤に対して早くも1秒の差をつけることになる。1周目を終えた段階で、岡本、堤はそれぞれ単独走行に持ち込んだのに対し、3番手争いが熾烈。菅波、井口、冨林、そして予選9番手から順位を上げてきた、佐々木が団子状態で競い合っていた。

#88 井口卓人(東京スバル BS BRZ)
#88 井口卓人(東京スバル BS BRZ)

 ここから抜け出してきたのが井口で、7周目に菅波をパスして3位に浮上。その後、後続を引き離したもののその時すでに堤は7秒先行しておりそれ以上のポジションアップは果たせなかった。その間にもじわりじわりと堤との差を広げていた岡本は、終盤になるとより間隔を開くようになり、最後はほぼ4秒差の圧勝に。

 岡本は2周目にファステストラップ、1分36秒418も記録しており、ポイントフルマークにも成功していた。堤に続く3位は井口が獲得し、4位は佐々木。ブリヂストン装着ドライバーによって上位が独占された。

優勝した#293岡本大地選手コメント

「めっちゃ良かったです、今週末は全部うまくいきました。金曜日にポテンザRE-09Dを初めて履いて、アタックばかりでショートしか走っていなくて、ロングを一回もやっていなかったので、不安しかなかったんですけど、なんとか……。ポテンザRE-09Dは幅があって扱いやすい。昨年まで使っていたタイヤはスイートスポットにハマらないとお終いみたいな感じでしたが、全然そうじゃなかったです。この後は一応、岡山と鈴鹿に出る予定ですが他は分からないです。なんとか出たいですね、チャンピオンを獲りたいです!」

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2023第1戦 プロフェッショナルシリーズのスタート
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2023第1戦 プロフェッショナルシリーズのスタート


関連のニュース