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F1 ニュース

投稿日: 2015.11.28 11:48
更新日: 2017.04.21 11:52

ロズベルグが初の3連勝で有終の美。ベッテル4位

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F1 | ロズベルグが初の3連勝で有終の美。ベッテル4位

 2015年F1第19戦アブダビGPは29日(現地時間)、ヤス・マリーナ・サーキットで55周の決勝レースが行われ、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグが今季6勝目を挙げた。

 予選で6戦連続のポールポジションを獲得したロズベルグが2015年チャンピオンのルイス・ハミルトンを寄せつけない走りで3戦連続のポール・トゥ・ウインを達成。来季の王座獲りに弾みをつけ、全19戦の最後を締めくくった。

 現地時間17時スタートのトワイライトレースは、注目のスタートで抜群のダッシュを決めたロズベルグがオープニングラップから2番手ハミルトンを引き離しにかかり、2周目には早くもチームメイトのDRS圏内から脱出。その後も周回毎にその差を徐々に広げると、8周目にはハミルトンとの差を3秒以上にまで広げた。

 レースは5周目からスーパーソフトタイヤでスタートした多くのドライバーが最初のピットストップに向かう早めの展開となり、各車はソフトタイヤでコースに復帰。首位のロズベルグも自身のリードを5秒以上とした10周目にタイヤ交換を済ませ、翌周ピットインしたチームメイトの4秒前でコースに戻り、再びレースリーダーに返り咲く。

 各車が1回目のタイヤ交換をほぼ終えると、オーダーはロズベルグ、ハミルトン、セバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネン、セルジオ・ペレス、ロマン・グロージャン、ダニエル・リカルド、ニコ・ヒュルケンベルグ、フェリペ・マッサ、ダニール・クビアトというトップ10に。予選Q1敗退で15番手からスタートしたベッテルは、ギヤボックス交換で16番手スタートに降格したロマン・グロージャンらと同じソフトタイヤでスタートし、スーパーソフト勢とは真逆の戦略をとって一時は2番手まで浮上。その後も上位集団のなか実質のライバルとなるレッドブルやフォース・インディアとの差を縮めると、23周目のピットストップ後はヒュルケンベルグの前6番手でコースに復帰し、さらなる追い上げを続けた。

 その間、レースを先導するロズベルグは15周目に7秒以上のリードタイムを築くが、その後は2番手ハミルトンの追い上げから徐々にその差を失い始め、レース折り返しの28周目には1.5秒以内まで接近を許す。しかし、30周目に最後のピットストップをこなすと、2回目のタイヤ交換を引き伸ばそうとするハミルトンのペースをほどなくして逆転、その差を再び取り戻すことに成功する。
 逆にハミルトンはその後も走り続けようと模索するがチームは当然それを拒否し、彼も仕方なく41周目にピットイン。これが結果的にハミルトンの足かせとなり、コースに復帰した時にはロズベルグも12秒先で、この時点で優勝争いは完全に決着した。

 結局、最後まで集中力を切らさなかったロズベルグが3戦連続となるポール・トゥ・ウインで見事トップチェッカーを受け、アブダビ初制覇を自身初の3連勝で達成。通算勝利数でもジャック・ブラバム(1959、1960、1966)、グラハム・ヒル(1962、1968)、エマーソン・フィッティパルディ(1972、1974)というチャンピオンドライバー3人に並ぶ通算14勝目を記録すると、レース後のインタビューでは「来年の開幕が待ち遠しい」と早くも2016年のタイトル争いに自信をのぞかせた。

 2位ハミルトンに続いたのは、終始単独3番手を走っていたフェラーリのライコネンで今季3回目の表彰台を獲得。バルテリ・ボッタスと争っていたドライバーズ選手権4位の座を逆転で手にした。また、終盤5番手のリカルドも交わしたフェラーリのベッテルは残り10周のタイミングでフォース・インディアのセルジオ・ペレスも攻略、最終的にはチームメイトに続く4位チェッカーを受けている。
 以下ペレス、リカルド、ヒュルケンベルグ、マッサと続き、ロータスでのラストレースとなったグロージャンが9位に入り、4シーズンを過ごした思い出のチームに貴重な2ポイントをプレゼント。来季は新規参戦のハースで、同じくロータスから移籍する小松礼雄エンジニアと共に新たなチャレンジに挑む。10位はクビアトで11位のカルロス・サインツJr.までがトップと同一周回だった。

 マクラーレン・ホンダは、12番手スタートのジェンソン・バトンがメルセデスから1周遅れの13位でチェッカーを受け、12位フィニッシュだったマックス・フェルスタッペンのペナルティ降格で最終順位は12位。フェルナンド・アロンソもスタート直後の接触で最後尾までポジションを落とすと、その後は終始後方でのレースを強いられることとなり、最後はトップから2周遅れの17位でフィニッシュ。挽回を誓う来季に向け、いい形でシーズンを終えたかった新生マクラーレン・ホンダだが、最終戦をポイント獲得で締めくくることはできず、名門マクラーレンもコンストラクターズ選手権で10チーム中9位という散々な結果で今シーズンを終えることとなった。


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