ハロやレッドブルが提案したエアロスクリーンよりもノーズ前方までカバーされた、この“シールド”は、まだコンセプトの概要しか決まっておらず、詳細なテストも行われていない。美観の面ではハロよりは優れているが、実際のドライバー保護の機能としては劣っているものと考えられている。
シールドは、ハロやエアロスクリーンのようにコクピット縁に装着されるのではなく、ノーズと合体したような形状であり、ノーズのより前方からコクピット前までをカバーした、透明のスクリーンだ。コクピットを覆うわけではないが、ノーズからコクピットにかけて傾斜がついており、コクピット前ではドライバーのヘルメットより高い位置となっている。
FIAの説明では、初期テストの結果、小さいデブリには有効だが、タイヤなど大きなものが飛んできた場合にはさほど効果を発揮しないということだ。
コクピット保護デバイスに関するドライバーたちの意見もさまざまで、ダニール・クビアト、ケビン・マグヌッセン、ロマン・グロージャンらは、シールドあるいは保護デバイスの必要性自体に疑問を呈しているが、2009年ハンガリーGP予選で飛んできたスプリングが当たって頭部に重傷を負った経験を持つフェリペ・マッサは、最終的には美観よりも安全性を重視して決断を下すべきだとの意見を示している。
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