フェルナンド・アロンソが、自身が立ち上げたファッションブランド「KIMOA」とタッグを組んで、渋谷のスクランブル交差点でファンと巨大な人間ウェーブを行うイベントが、中止になったことは既報のとおりだ。
すでに一部のメディアが伝えているように、そのイベントの中止を、アロンソのマネージャーとともにメガホンを使用して行なったのは筆者である。幸いにも集まったファンたちは非常に冷静で、中止のアナウンスを聞いて怒るどころか、拍手でアロンソの苦渋の決断を支持してくれた。
だが、駆けつけてくれたファンの中には、遠路はるばるやってきた方もいたはず。たった数十秒間のアナウンスだけでは、納得できない人もいたに違いない。そこで、現場でアロンソ側と警察との間に立って、通訳および交渉していた筆者から、イベントが中止になった経過をもう少し詳しく説明したいと思う。
そもそも、私が間に入って通訳をすることになったのは、このイベントについての詳細を聞こうとマレーシアGPの日曜日の昼にアロンソのマネージャーを務めるひとりであるアルベルト・フェルナンデス・アルビラーレスとマクラーレンのホスピタリティで会話したことから始まった。
筆者「取材に行きたいから、もう少し詳しいことを教えて」
アルベルト「具体的なことはまだ決まっていない。それより、日本語ができるスタッフがいないから、当日通訳など手伝ってくれ」
筆者「オッケー。じゃ、レース頑張って」