今年、レッドブル・レーシングがF1世界選手権タイトルを勝ち取る可能性について、レッドブルのモータースポーツ活動を統括するヘルムート・マルコは、やや悲観的な予想を示した。チームにそのポテンシャルは十分にあるにもかかわらずだ。
レッドブル・レーシングは2017年の後半戦で優れた競争力を発揮し、マックス・フェルスタッペンがマレーシアとメキシコで優勝を飾っている。
だが、マルコによれば、レッドブルが今年も主なライバルであるメルセデスやフェラーリと上位を争うのは間違いないものの、シーズンの終わりに頂点に立つことは、実際にはかなり難しそうだという。
「私たちのチームが、すでに世界選手権を狙える位置にいるとは思わない」と、マルコはドイツのアウト・モーター・ウント・シュポルト誌に語った。
レッドブルは、ふたりのドライバーに平等にチャンスを与える方針を維持している。これに対して、メルセデスとフェラーリは、それぞれルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルを優先する戦い方ができることが、選手権を争う上ではアドバンテージになるというのが、マルコの見方だ。
だが、同時に彼は、ダニエル・リカルドとフェルスタッペンという強力なドライバーペアが、チーム全体を進歩させるのに大いに役立つだろうとの認識も示した。
「同じくらい高い能力のあるふたりのドライバーがいて、彼らがそれぞれ最高のパフォーマンスを発揮しようと努めれば、エンジニアやメカニックもそれに応えようと努力し、結果としてシャシーが持つ最大限のパフォーマンスが引き出される」
「しかし、限界までプッシュしているドライバーがどちらかひとりだけだと、自分たちのチームとしての真の実力を知ることができない」