F1バルセロナ合同テスト2回目が終了し、マシンの速さそして信頼性が見えてきた。今回は全チームの戦闘力を分析し10回にわたり連載していく。第1回目は4連覇中のチャンピオンチーム、メルセデスだ。
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●メルセデス(チーム戦力:99.9点)
2018年のプレシーズンテストが終了した。8日間のテストで4連覇中のメルセデスがトップタイムを記録したのは、1回目のテストの最終日3月1日に1分19秒333を記録したルイス・ハミルトンの1回だけ。
全体のベストタイムでもフェラーリ勢2人とフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が1分17秒台をマークしていたのに対して、メルセデス勢はハミルトンが1分18秒400(3月7日)、バルテリ・ボッタスも1分18秒560(3月7日)にとどまった。
だが、8日間のテストを終えたいま、2018年のタイトル争いの大本命をひとつ挙げるとすれば、それはメルセデスしかない。その理由は、圧倒的な消化マイレージだ。
それを象徴していたのが、テスト最終日の3月9日。この日もメルセデスはほかの日と同様、1台を2人でシェア。午前中にハミルトンがテストし、97周を走行。午後はボッタスが引き継いで104周を走ってテストを締めくくった。
この日、2人が走った周回は合計201周。もちろん、その日走った10チームの中で最多だった。メルセデスが8日間で走破した総走行距離は4841km。こちらも10チームの中で最長である。
この事実は2つのことを意味する。ひとつは耐久・信頼性が高いレベルで確立しているということ。もうひとつは、新車W09 EQ Power+の素性が良く、セットアップしやすいマシンに仕上がっているということだ。
それを物語っているのが、昨年まで苦手としていた低速コーナーでのトラクションが改善していたことだ。カタロニア・サーキットにはセクター3にシケインがあるが、コース脇で走行するマシンをチェックしていたスペイン人記者によれば、「メルセデスがもっともスムーズだった」と証言している。