レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2018.03.18 08:36
更新日: 2018.03.18 09:33

【特別インタビュー】トロロッソ代表フランツ・トスト(2)感銘を受けたホンダの開発施設と素早いレスポンス

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | 【特別インタビュー】トロロッソ代表フランツ・トスト(2)感銘を受けたホンダの開発施設と素早いレスポンス

──ふたりのルーキーとともに開幕を迎えた経験は以前にもあるとのことでしたね。ピエール(ガスリー)とブレンドン(ハートレー)はドライバーとして、人間として、どのようなキャラクターを持っていると考えますか?

「ふたりとも良いキャラクターだ。彼らは協力して仕事に取り組んでいくだろう。結局、成功を収めるには互いに力を合わせ、チームと緊密に連携して仕事にあたるしかないということを彼らは知っている。どちらも、そうしたことが理解できるほどに賢く、経験豊富だ。頭で考えるだけでなく行動にも移せるだろう」

「スピードについて言えば、ふたりともとても良いものを持っているし、高いスキルを備えている。ガスリーはGP2でチャンピオンを勝ち取り、昨シーズンは日本でスーパーフォーミュラに出場した。最終戦が台風でキャンセルとなったため、(トップから)0.5ポイント差で(ランキング)2位となった」

「彼はF1マシンに乗っているときにも非常に速い。ブレンドンも同様で、昔トロロッソにいた頃よりも随分と成熟した。何年も前に、彼が私たちと一緒に過ごしたときのことを覚えているよ。当時の彼はワールドシリーズ・バイ・ルノーにも参戦していて、予選で素晴らしいアタックを見せることがあった。彼には天性のスピードがあり、そのことをポルシェで証明してきた。でなければ、ル・マン24時間や(WECの)タイトルを勝ち取ることはできない」

「ドライバーの面から見ても私たちは良い状態にあるのだが、当然ながら彼らが走ったことのないコースでもレースをすることになる。その場合には時間がかかるだろうが、彼らは私たちの強みでもあると考えている」

──それぞれのドライバーについて伺います。ピエールはストフェル・バンドーンと同じように、日本のスーパーフォーミュラで1シーズンを過ごしました。GP2にはなくて、日本のスーパーフォーミュラには存在する、F1への準備というのはどのようなものだったのでしょうか。

「彼はGP2でチャンピオンを獲得したが、我々のシートには空きがなかったので日本に行かなければならなかった。個人的には、レースのトレーニングの場として日本は素晴らしいと思っている。知ってのとおり、私は日本に1年間住んだことがあるし(ラルフ・シューマッハーのマネージャー時代)、そのときの生活を気に入っていた。異なる特性のレーシングコースが多くあり、たくさんのレースから学ぶことができる。それにヨーロッパから離れるというのも良いことだ。父親、母親、家族、そういったものから離れて自立して戦わなければならない」

「日本人ドライバーの何人かは少し年齢が高いけれど、彼らは非常に速く、経験が豊富だ。だからこそピエールにとっては本当に良い学習の場となり、準備を整えることができた。ピエールが確認したところ、鈴鹿でのラップタイムをF1とスーパーフォーミュラとで比較しても大差はなかったという。スーパーフォーミュラのマシンは軽く、特にコーナリングはすごく良いフィーリングだと聞いている。彼は日本にいたおかげで多くを学び、かなり良い教育を受けたようだ」

──過去にも(セバスチャン)ブエミと(ハイメ)アルグエルスアリ、(マックス)フェルスタッペンと(カルロス)サインツJr.という組み合わせで、ふたりのドライバーが両方ともルーキーだということがありました。成長にともなう痛みはどのようなものが予想されるでしょうか? また、彼らが腕を挙げるまでにどの程度の時間を見込んでいますか?

「私は常に猶予期間は3年間だと言い続けている。なぜかって? ドライバーにとってF1での1年目は、あっという間だからだ。F1にやってきた彼らはメルボルンを知らない。バーレーンは知っているかもしれないが、中国は知らない。多くのコースが未経験で、それを自分自身で学んでいかなければならないのだ」

「運転の仕方を勉強するのだと言ってるわけではない。正しい縁石の使い方や、予選や決勝でどれだけ(縁石に)乗り上げていいのか、太陽が出ているときにはどのくらいグリップが変わるのか、風はどうだ、というようなことだ。たとえばバルセロナのターン9などのように、風がマシンの挙動に大きく影響するコーナーもある。ドライバーに教えたり、伝えたりすることはできるが、何よりまずは自分で経験しなければならない。だから1年目はあっという間だというのだ。彼らは基礎的な部分を学んでいる」

「2年目になると、彼らも何もかもに慣れてくる。すべてをより良く理解できるようにはなるが、力を発揮するようになるのは3年目だ。それまでにはマシンやチームから最大の力を引き出すにはどうすればいいのかや、重要なことだけれどライバルについてとか、レースについても分かるようになってくる。そうなるとリアクションが変わってくるんだ。ドライバー個人を評価する前に3シーズンが必要だというのが、私の意見だ」

第3回目につづく


関連のニュース

F1 News Ranking

本日のレースクイーン

SUBARU BRZ GT GALS BREEZE
一ノ瀬のこ(いちのせのこ)

F1 Photo Ranking

フォトランキング