今年はイタリアとドイツのF4シリーズに参戦。 どちらのシリーズでも開幕戦を制して話題を集めるようになっても、ケームは不必要なバリアを張ってミックを隠すことはしなかった。
そして、2年ぶりに開催されたドイツGPで、ケームはついにミックを連れ、公式にF1を訪問させるのである。ミックがF1の会場を訪れれば、注目を集めることはわかっていた。にもかかわらず、ケームがミックを連れて、スターティンググリッドに行ったのは、マスコミのプレッシャーから守り続けることよりも、父親がかつて戦ったF1の生の舞台を経験させることのほうが、ミックにとってメリットがあると感じたからだろう。
暗い話題ばかりが続いていたシューマッハ家。しかし、この日ばかりは、ミックも心からレースをF1を堪能していたに違いない。そのミックを笑顔にケームは、ミハエルの勇姿をだぶらせていたに違いない。
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