外部からは、ブラウンはしばしば、アマチュアのような部分があるとみなされている。彼のマーケティング能力には疑いの余地がないものの、F1チームの舵取り役として見れば、モータースポーツの頂点において成功を収めるために求められる厳格な経営能力の面で高い水準には達していないといった見方だ。
言うべきことは言うブラウンだが、マクラーレンのトップとしてやるべきことをやっているのか、評価はまだなされていない。
「このスポーツには多くのねたみが渦巻いているように思う」とブラウンは言う。
「特に今この役職に就いてみて分かるのは、すべての人を満足させ続けるのは難しいということと、世論の我々に対する評価も常にギリギリで好意的といった程度のレベルだということだ」
「全体の中の10%か15%か20%か分からないが、一定の割合で私を批判する人たちはいる。だが、私はマクラーレンにとって正しいと思えることをやるしかないと考えているし、結果は自ずとついてくるものだ」
ブラウンは、マクラーレンには時間が必要であり、来年、あるいは再来年にタイトルを獲得するようなことは難しいと示唆した。
「チームもプレッシャーにさらされているし、私自身も同様だ」とブラウンは言う。
「レースの実情が分かる身としてもどかしいことがあるとすれば、それは改善するのにどれほど長い時間がかかるか、ということが多くの人に理解されないからなのだ」
「今は、ひたすら前に進むしかない。努力をし、集中し、明確な方針を持って作業するだけだ」