11月25日現地時間午後5時10分、アブダビGP決勝が行なわれメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝を飾った。日が西に傾き気温は32度、路面温度は34度というコンディション。
日没は午後5時34分で、レース中に夕焼けから夜空へと変わっていく。多くのセレブリティが詰めかけ華やかさが漂う反面、このレース限りでF1を去るフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)はもちろん、チームを離れるドライバーも少なくないためスターティンググリッド上では記念撮影を行なうなどしんみりとした雰囲気も。
予選Q3進出組の上位5台はウルトラソフトタイヤ、6番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)から10番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)まではハイパーソフトタイヤでのスタート。Q3に進まなかった11番グリッド以下ではカルロス・サインツJr.(ルノー)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、アロンソ、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)がウルトラソフトでそれ以外の全車が初期ペースでもデグラデーションでも優れているスーパーソフトタイヤをスタートに選んだ。
予選でエンジントラブルに見舞われたピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)はアメリカGPで使用し組み立て不良の問題が懸念されていたものの、その後のチェックで問題のなかった中古のパワーユニットに載せ換えた。今回は同じスペックであったためグリッド降格ペナルティはなく予選結果通りの17番グリッドからスタートすることになった。
スタートでハミルトンが首位を守り、これにバルテリ・ボッタス(メルセデス)、フェラーリ勢が続く。フェルスタッペンはエンジン温度に問題が発生して加速が鈍く出遅れてしまった。
ターン9でロマン・グロージャン(ハース)と接触したヒュルケンベルグのマシンが宙に浮き上がり、横転しながらアウト側のテックプロバリアに激突し裏返しのままになる。これでセーフティカーが導入され、ハートレーはこの間にフロントウイングとタイヤを交換している。なおこのグロージャンとヒュルケンベルグの事故は、レーシングアクシデントして処理されペナルティは出されなかった。
順位はトップのハミルトン、2番手ボッタス、3番手ベッテル、4番手キミ・ライコネン(フェラーリ)、5番手にはバックストレートでダニエル・リカルド(レッドブル)を交わしたシャルル・ルクレール(ハース)、6番手リカルド、7番手グロージャン、8番手エステバン・オコン(フォース・インディア)、9番手にフェルスタッペン、10番手ペレス。ガスリーは13番手にポジションを上げ、ハートレーは19番手からスーパーソフトに換えて実質ノンストップで最後まで走り切る作戦に出る。
レースは5周目に再開。依然としてエンジンのオーバーヒートに苦しむフェルスタッペンはバックストレートでペレスにパスされたものの、次のバックストレートで再び抜き返す。
6周目のターン7で接触しながらオコンを抜くフェルスタッペンだが、またしてもバックストレートで抜き返され、そして2本目のバックストレートでさらに抜き返して8番手に上がる。