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F1 ニュース

投稿日: 2019.04.14 07:30
更新日: 2019.04.14 02:20

レッドブル・ホンダF1密着:フェルスタッペンが紳士協定を破られ予選アタックできずに終わった遠因

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F1 | レッドブル・ホンダF1密着:フェルスタッペンが紳士協定を破られ予選アタックできずに終わった遠因

「ピーー、ピーー、ピーーっだね」

 F1第3戦中国GPの予選終了から1時間が過ぎて、レッドブルのホスピタリティハウスで行われた囲み会見にやってきたマックス・フェルスタッペンは、予選についての心境を尋ねられると、少し呆れた表情でそう答えた。「ピーー」というのは、テレビで放送禁止用語が流れるときに聞こえてくる、あの音のことだ。つまり、それくらいフェルスタッペンは怒りに満ちていた。

 フェルスタッペンが怒っていた理由は、Q3の最後のアタックを行うことができなかったからだ。なぜか? それは最後のアタックに入るときのアウトラップのペースが全体に遅く、最後の数人がアタックラップに入る前に、チェッカーフラッグが振られてしまい、そのうちのひとりがフェルスタッペンだったからだ。

 状況を説明しよう。Q3の最後のアタックはルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスのメルセデス勢2人が最初にコースインし、それにシャルル・ルクレール(フェラーリ)、フェルスタッペン、ルノー勢2台、そしてセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いた。ところが、ハミルトンのアウトラップのペースが通常よりも遅く、後続のマシンが渋滞となる原因を作ってしまった。

 なぜ、アウトラップで前に遅いマシンがいるのに、だれも抜かなかったのか? それはアウトラップでは他車を抜かないことが、チームとドライバー間の紳士協定になっていたからだ。

「Q3の最後のアタックのアウトラップの際、かなりスローな状況になったけど、僕は前方にいたフェラーリのマシン(ルクレール)の後ろにとどまっていた。なぜなら、予選の最後のアタックへ向けて準備を整えているときには、他のマシンのためを思うと、コース上で追い抜くよう な真似はすべきでないと紳士協定で決められているからだよ」

 ところがこの状況で、数台のマシンが紳士協定を破って、前のクルマを抜いていったのだ。それがベッテルとルノー勢2台だった。まず最初に紳士協定を破ったのがベッテルで、バックストレートでルノー勢2台を立て続けにオーバーテイクしていった。

 さらにベッテルはバックストレートエンドの14コーナーで、アタックに入ろうとルクレールとの間隔を開けて、スロー走行していたフェルスタッペンをアウトから抜いていった。ベッテルに抜かれたフェルスタッペンはベッテルとの間隔も開けなければならないために引き続き、スロー走行するしかなかったが、その矢先、今度はルノー勢2台にもパスされた。


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