2019年F1第5戦スペインGP決勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝を飾った。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが3位表彰台。チームメイトのピエール・ガスリーが6位入賞となっている。
5月12日現地時間午後3時10分、スペインGPの決勝が行なわれた。晴天に恵まれ、気温19度、路面温度41度というコンディション。
予選中のクラッシュの影響でフロントウイングのメインプレーンを交換することになりピットレーンスタートが義務づけられたルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、これに合わせてパワーユニットのESS以外を新品コンポーネントに交換。さらに本来パルクフェルメ管理下では許されないフロントブレーキマップの変更も行なっている。
ウイリアムズのジョージ・ラッセルは金曜日、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィは予選後に6戦連続使用義務を果たす前にギヤボックス交換を余儀なくされ、5グリッド降格ペナルティを受けてそれぞれ19番グリッドと18番グリッドからのスタートとなっている。
さらにルノーのダニエル・リカルドは前戦での接触による3グリッド降格ペナルティで13番グリッドとなった。
Q3進出組は全車がソフトタイヤ、Q1・Q2脱落者はヒュルケンベルグ、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、ランス・ストロール(レーシングポイント)、ウイリアムズ勢だけがミディアムタイヤで、それ以外のチームはソフトでスタートする。
スタートでポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は僅かに加速が鈍く、イン側からハミルトン、アウト側からセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が並びかけてターン1へアプローチ。
ベッテルは右フロントをロックさせてしまい、ややワイドになるがハミルトンはイン側のラインをキープしてボッタスの前に出て首位に浮上する。ラインに戻ったベッテルの影響で後方のシャルル・ルクレール(フェラーリ)は行き場をなくし、フェルスタッペンがターン3のアウトからパス。フェルスタッペンはさらにベッテルまでパスして3番手に浮上した。
後方ではガスリーがターン3でワイドになりロマン・グロージャン(ハース)に先行されるものの、ターン5でインを突いて再び6番手を取り返した。その後ろはケビン・マグヌッセン(ハース)、続いてトロロッソ・ホンダのダニール・クビアト、アレクサンダー・アルボンというトップ10。ライコネンはターン4でコースオフし最下位に落ちてしまう。
数周後には各車がタイヤをいたわるために2秒ほどのギャップを開けて走行するようになるが、フラットスポットができたベッテルはペースが上がらずフェラーリ勢はルクレールがベッテルの背後について走行する。
フェラーリはベッテルにプッシュの指示を出す。しかし、ベッテルはフラットスポットによるバイブレーションが酷くペースが上げられないためルクレールを先行させると伝え、12周目のターン1でチームオーダーによりルクレールが前に出ることになった。