2位リカルドも25周目にピットインし、ミディアムタイヤに交換。翌26周目にフェルスタッペンもピットインするがこれはミスコミュニケーションで、ピットでは準備が全く出来ておらず、ピットボックスの前で待った上に静止時間9.2秒という大きなタイムロス。
一方のメルセデスAMG勢はすぐには反応せずにステイアウトを続けたが、これが功を奏した。30周目のバックストレートを立ち上がったところでフェルスタッペンのマシンは異音とともに駆動が抜けスローダウン。ピットまで戻ろうとしたがターン18にストップし、その車両撤去のためVSCが導入される。この間にメルセデスAMG勢はロスなくピットストップを済ませ、ロズベルグは易々とリカルドの前に留まることに成功した。
これで上位はハミルトン、ロズベルグ、リカルド、ライコネン、ベッテルの順となったが、ライコネンはスーパーソフトを履いている。その30秒後方の6位にはソフトタイヤのサインツJr.、そしてミディアムタイヤのマッサ、アロンソが続き、15秒あけて9位ペレス、10位バトン、11位グロージャンが入賞圏を争う。
38周目にライコネンがピットインして3回目のタイヤ交換を行なうが、右リヤタイヤがはまらないままピットアウトしてしまい、「ホイールが外れてきている!」とピット出口でストップ。リバースでピットレーンに戻ってレースを再開しようとしたが、それは許されずリタイアを余儀なくされた。
各車がピットストップを終えてミディアムタイヤを履き、レースは膠着状態に。首位ハミルトンは2位ロズベルグに10秒差を付けて独走。その後方では3位リカルドが「ロズベルグのペースを伝え続けてくれ。くそっ、捕まえたいんだ!」と失った2位の再逆転を諦めてはいない。