5位争いはソフトタイヤで残り24周を走り切ろうというサインツJr.の背後に、ミディアムタイヤのマッサとアロンソが1秒差で食らいつく。51周目、サインツJr.がターン15でロックアップしたのと同時にアロンソがマッサのインを突き、僅かに接触しながらも前に出る。マッサは「押し出された!」と不満を訴えるが、アロンソも「完全にドアを閉められた! 僕がインにいたんだから許されるべきじゃない!」と無線で叫ぶ。
アロンソは続いてサインツJr.を猛追し、「もうタイヤが終わった!」と訴えるサインツJr.を55周目のバックストレートで捕まえ、ターン11で僅かにオーバーシュートしながらも抜き去ってマクラーレン・ホンダとしては過去最高タイの5位でフィニッシュ。バトンも9位とダブル入賞を果たした。サインツJr.は6位、接触後に左フロントのパンクでピットインを余儀なくされたマッサは7位、バトンを抑えきったペレスが8位でフィニッシュ、そしてグロージャンが自身100戦目のレースを10位ポイント獲得で祝した。
首位のハミルトンはペースをコントロールしながら後方ロズベルグとのギャップを4.5秒まで縮めて56周を走り切り優勝。第11戦ハンガリーGP以来、実に2カ月半ぶりの優勝を手にした。2位にロズベルグ、3位にはVSCのタイミングで2位を失ったリカルドが入った。