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F1 ニュース

投稿日: 2016.10.31 06:36
更新日: 2016.10.31 22:54

F1メキシコGP決勝:ハミルトンがタイトル獲得に望みをつなぐ2連勝、怒りのベッテルは3位表彰台

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F1 | F1メキシコGP決勝:ハミルトンがタイトル獲得に望みをつなぐ2連勝、怒りのベッテルは3位表彰台

 これでハミルトンが再び首位に立ったが、ペースは2位ロズベルグの方が0.3秒ほど速い。そのロズベルグに1.5秒差まで迫った3位フェルスタッペンには、「後で仕掛けるために充分にギャップをとって走れ」とタイヤをいたわるよう指示が飛ぶ。空には雲が増えてきて路面温度がじわじわと下がっていき、ラップタイムは上昇傾向になる。

 しかし気圧が低くスリップストリームの効きづらいメキシコではコース上でのオーバテイクは難しく、レースは再び膠着状態に。後方ではスタートからノンストップで走り続ける12位ナッセを先頭とした集団の中で、マクラーレン・ホンダ勢が抑え込まれて15位・16位に留まる苦しいレースを強いられている。ピットインのタイミングでエリクソン、パーマーに先行を許したためだ。

 45周目、ライコネンが2回目のピットストップへ。50周目には2周目から走り続けたリカルドも耐えきれずピットに飛び込んでソフトに履き替える。その50周目にはターン1でサインツJr.を周回遅れにしようとしたロズベルグがタイヤをロックさせ、一気に差を縮めたフェルスタッペンが続くターン4でインに飛び込むが、止まりきれずオーバーシュートして2位奪還はならなかった。

 一方のリカルドは新品のソフトタイヤの勢いでファステストラップを更新する走りを見せ、ヒュルケンベルグを余裕でパスして5位に戻る。

 レースが残り10周を切る頃には、首位ハミルトンはマシンをいたわりながらも2位ロズベルグに7秒以上の差を広げて快走。3位フェルスタッペンにもロズベルグを追いかけるまでの力はない。逆に4位ベッテルがペースを上げて3秒以内に迫ってくる。さらに5位リカルドはベッテルよりも速いペースで前の2台を追う。

 6位はヒュルケンベルグとライコネンの争い。マッサとペレスの9位争いは依然として続き、8位ボッタスは単独走行となった。11位のエリクソン以下は周回遅れとなっているが、60周目のメインストレートでバトンがDRSを使ってパーマーをかわし12位に浮上し、クリーンエアでパーマーより0.7秒速いペースで周回を始めた。

 46周目に2ストップ作戦に切り替えソフトタイヤに履き替えたアロンソは、パーマーを追いかけ13位を取り返した。

 67周目、ライコネンはヒュルケンベルグをターン4でパス。そして68周目の1コーナーではフェルスタッペンがタイヤをロックさせターン3までショートカットしてコースへ復帰。

 これに対してチームからは「ベッテルに譲れ」と指示が飛び、ベッテルも「彼は僕を先行させるべきだ!」と訴えるが、フェルスタッペンは頑として譲らない。

 この3位争いに5位リカルドまで加わり、70周目のターン4ではリカルドがインに飛び込んでタイヤをロックさせながらサイド・バイ・サイドに。タイヤ同士が僅かに接触する際どい場面だったが、2台はともに致命的な接触は避けてレースを続行。

2016年F1第19戦メキシコGP セバスチャン・ベッテルはイタリアGP以来の表彰台を獲得
2016年F1第19戦メキシコGP セバスチャン・ベッテルはイタリアGP以来の表彰台を獲得
 しかし、これでフェルスタッペンに仕掛けるチャンスを失ったベッテルは怒り心頭のまま4位でチェッカードフラッグを受けた。しかしスチュワードは即座にフェルスタッペンに5秒加算ペナルティを科し、ベッテルが繰り上がりで3位表彰台を獲得。リカルドも4位へと繰り上がり、フェルスタッペンは5位となった。

 首位ハミルトンはそのままリードを守り、71周のレースを終えて優勝。ロズベルグは手堅く2位を手にして、両者の選手権ポイント差は19点となった。6位以下は順位の変動もなく、ヒュルケンベルグ、ボッタス、マッサ、ペレスのトップ10となった。マクラーレン・ホンダ勢は11位エリクソンに追い付けずバトン12位、アロンソ13位でレースを終えた。

 ※ベッテルはレース後の10秒ペナルティにより5位に降格している。


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