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F1 ニュース

投稿日: 2017.02.11 07:03
更新日: 2017.02.13 17:43

【2017年F1ルーキー特集】ランス・ストロールを“ペイドライバー”と侮ってはならない

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F1 | 【2017年F1ルーキー特集】ランス・ストロールを“ペイドライバー”と侮ってはならない

■「F3の2年目にして全くミスがなくなった」

 ストロールは過去3年間、プレマで多くを学んできた。マネジメントとエンジニアリングの部分では、おそらくはF1に匹敵するレベルのチームだ。最近では2014年にF3でチャンピオンを獲得したエステバン・オコンが、F1へのステップアップを果たしている。オコンとも仕事をしてきたコーチのピントは、ストロールにはF1ドライバーのシートを得るだけの価値があると考える。

「なぜならランスは、参戦したすべてのシリーズでチャンピオンを獲得してきたからだ。一番最初にテストした時から素晴らしい速さがあり、全員が強い印象を受けた。常に速さを持ち続け、年間を通して維持してきた。ランスの何が好きかって、いまもなお進化を続けているところだ。これまでに我々が見てきたチャンピオンたち(ロゼンクビスト/2015年、ラファエル・マルチェッロ/2013年、ダニエル・ジュンカデラ/2012年、ロベルト・メリ/2011年)と同等に格付けしている」

「彼がポールを獲るのを何度も見たし、スピードではフェリックスやエステバンと同等だ。ただし、まだスランプを経験していない。毎週改善が見られるうえに、まだとても若い。ここ2年間のチャンピオン(ロゼンクビストとオコン)については、スピードにも現在のポジションにも、疑問は抱いていない。しかしランスはまだ成長中だ。3年前と今の彼を比較すると、大きな改善が見られる」

 レースの組み立て方については、まだ疑問が残る。ストロールはF3デビューイヤーの序盤に、大きなクラッシュを経験している。また2016年にはレース中、チームメイトから明白な協力を得ていたことについても、論争が巻き起こっていた。しかし、これらの出来事がなかったとしても、最終戦のひとつ前のイモラではF3タイトルを獲得していた計算になる。ピントはストロールのF3での走りを、以下のように分析する。

「2015年は、レースに勝てることを証明したいという彼の気合や不安、それに加えて彼の速さがミスを招いた。いくつかはとても明らかなミスだったが、後半は何のミスもなかった。そして2016年シーズン全体を分析してみると、一度もレースコントロールに呼ばれていない。つまり非常に一貫した走りで、ミスやブレーキングの遅れによる接触もなかった。まだ若いドライバーには、ありがちなことだというのに」

「(F1での)レースはF3とは異なる。F3はスピード、予選、スタートと1周目が重視される。F1に関しての評価をするには、少し早すぎる。たとえば、F1の方がオーバーテイクがまやかしの部分が大きいし、どういうドライバーがF1で最高のレーサーといえるのか、私には判断しづらい」

■“未知のF1”に静かな自信

 ストロール自身は、F1デビューへの準備は整っていると考えており「以前と比較すると、ドライバーとして完成されたと感じている。だけど(どんなパフォーマンスができるかは)はっきりとは分からない。F1については未知の部分も多く、どんな仕組みなのか、マシンはどう乗るのかなど、これからたくさんの発見がある」と話している。

 F1のファンにも同じことが言える。きっとこの若きカナダ人ドライバーが、F1でまったく場違いな存在ではないことを発見し、驚くことになるのではないだろうか。


この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています

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