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F1 ニュース

投稿日: 2017.02.17 17:05
更新日: 2017.02.17 18:12

【ニューマシン分析特集】マノーの風洞モデルが示唆する2017年のF1の姿

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F1 | 【ニューマシン分析特集】マノーの風洞モデルが示唆する2017年のF1の姿

 後端が外向きにカーブしたエンドプレートには、後端を跳ね上げたカナードが備わる。これもまた、タイヤまわりの気流をコントロールして、タイヤの背後に発生する渦を整えることを目的としたものだ。

 フロントウイングのメインプレーンは2つの大きなエレメントからなり、アウトウォッシュトンネルの上にはいくつものスロットが追加された。もちろんアッパーフラップも新設計で、2つのエレメントのうち、下側の端部を上向きに曲げて結合させた形状になっている。

 このようにフロントウイングまわりのデザインは、この風洞モデルでも十分に複雑なものだが、さらに開発が進めば、一段と複雑さを増すことになったに違いない。

マノーF1 2017年型車デザイン
マノーF1 2017年型車デザイン

 2017年のレギュレーションではサイドポッドがやや大柄になり、空力的にはバージボードがこれまでよりも大きな役割を担うことになる。

 マノーの風洞モデルでは、バージボードがサイドポッドの前面に巻き付くような形で長く伸びており、その後端はフロアの隅につながる。一方、前端はシャシー下面のスプリッターのすぐ近くから始まって、効率を高めるためにいくつかのスリットが入っている。そして、このスリットで切り分けられた部分のうち、一番前のエレメントが直角に曲がり、水平なフィンとバージボードのサポートを兼ねるというデザインだ。

 車幅の拡大にともなって、サイドポッド幅の最小寸法も大きくなった。結果として、ラジエターやインタークーラーの配置を工夫する余地が生まれ、サイドポッド内の気流の効率を高めることができるだろう。

 サイドポッド前端部には、昨年型と同様の整流板が設けられている。これはコクピットの側面から始まって、ステーを兼ねたボルテックスジェネレーターでサイドポッドにマウントされ、サイドポッドのショルダー部分に沿ってカーブした後、フロアの数インチ上で終わる。全体としては、2005~08年頃によく使われた空力付加物に似たものだが、昨年のトレンドと比べると、整流板とサイドポッド表面の間隔が明らかに広がっている。

 サイドポッドはコクピット横のあたりで最大幅に達した後、内部に収めたコンポーネントの許す限りにおいて、冷却気のアウトレットに向けて急激に絞り込まれる。アンダーカットを大きくして、フロアを露出させるため、ラジエターなどを通った空気の排出口はかなり高めの位置にある。


この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています

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