3年目のフルシーズンを迎えたTCRインターナショナル・シリーズが、初開催となる東欧ジョージアで開幕。新設されたルスタビ・インターナショナル・モーターパークのグランドスタンドいっぱいに詰めかけた観衆を前に、地元ドライバーのダビド・カヤイアが躍動し、17年型に進化したアルファロメオ・ジュリエッタTCRに初のポールポジションをもたらすと、勢いそのままにレース1で待望の初優勝を記録した。
過去2シーズンはミュルザンヌ・レーシングが開発チームとして走らせ、イタリア・ミラノに拠点を置く名門チューナー、ロメオ・フェラーリがR&Dを担当したマシンは、今季から政府後援でTCR招致を成し遂げたジョージアのチーム、GE-フォースが2台体制でシリーズに投入。
土曜のレース1開始前は、朝から降り続いた雨の影響で路面はフルウエット。その難しいコンディションのなか、ポールから抜群のスタートを決めたカヤイアは、レース前半で後続とのギャップを広げることに成功。
今季から初参戦となり、WTCC世界ツーリングカー選手権でホンダ・ワークスのシビックをドライブするハンガリーの英雄、ノルベルト・ミケリスが運営に携わるM1RAチームからエントリーするアッティラ・タッシのホンダ・シビック・タイプRと、ゼーレ・レーシングのセアト・レオンTCRをドライブするフレンチ・フィツカの若きハンガリー人ペアがジュリエッタを追跡する展開に。
その後方では、2年連続王者であり今季からコム・トゥ・ユー・レーシングに移籍し最新のアウディRS3 LMSにマシンをスイッチしたステファノ・コミニも、オープニングラップで元チームメイトのジャン-カール・ベルネイ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)と接触しながらポジションアップを果たすと、翌周にはM1RAのロベルト・コルチアゴも仕留め追跡グループの輪に加わった。