翌28日の日曜も午前からレース3に向けたQ2が行われ、ここでもラッコがポールを奪取。フロントロウにハーンのイベコ、セカンドロウにキス、アルバセテと、前日表彰台争いに絡んだ好調なドライバーの顔ぶれが並んだ。
正午スタートのレース3は、オープニングラップのターン3でハーンのイベコがフレートライナーに並びかける動きを見せたものの、ここはラッコが防戦。実質、チャンスらしいチャンスはこの1度きりとなり、そのままラッコが12周のレースを制圧し週末2勝目。
さらに4周目にはそのハーンのイベコにまたもテクニカルな問題が発生し、チェックのため早期ピットインを強いられ、2番手にはキスのメルセデスが浮上。
遅れてレース復帰となったハーンは、レース4のリバースグリッドによるポール狙いで8位フィニッシュ。3位にはレース1同様にハルムとのバトルを満喫したアルバセテのMANが入った。
そして迎えた最終レース4。そのリバースポールについた王者ハーンのイベコにまさかの事態。彼のイベコは技術的トラブルが解消できておらず、スタートまでに問題が解決せずまさかのリタイア。ポールポジションの位置は空白のまま、スタートが切られることに。
そしてこのレースでも最速のトラックであることを見せつけたのが、8番グリッドから驚異の追い上げを見せたフレートライナーのラッコ。レース中盤までに全車をオーバーテイクすると、最終的に6.7秒のギャップを築く速さで週末のハットトリックを達成。
その後方では、コーバーのイベコ、キスのメルセデス、ハルムのマンが三つ巴のバトルを繰り広げ、3台は1.1秒差でフィニッシュラインを通過。この激闘を制したのはハルムのマンとなり、彼女も週末3度目の表彰台を獲得。3位にキス、4位にコーバーが続いた。
2017年のFIAヨーロッパ・トラックレーシング選手権の次戦は、7月2日の週末にドイツ・ニュルブルクリンクで開催される『ADACトラック・グランプリ』となり、例年10万人規模の大観衆を集めるシリーズでも屈指の人気イベントとなる。