BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の第5戦が6月10~11日の週末に、ノースヨークシャー、ダーリントンにあるクロフト・サーキットで開催され、雨がらみの土曜から多くのアクシデントが発生するなか、レース1を今季初ポールポジションからスタートしたチームBMR、スバル・レヴォーグのアシュリー・サットンが制覇。レース2はBMWのコリン・ターキントン、レース3ではフォード・フォーカスのマット・ジャクソンがそれぞれ勝利を挙げた。
このイベントを前に、ワークスとしてMG6 GTを走らせるトリプルエイト・レースエンジニアリングはドライバー交代を発表。開幕からMGのステアリングを握っていたダン・ロイドが、チームの成績不振を理由にTCRインターナショナルのクラフト-バンブーに移籍。
その代役に、2016年シーズンまで同チームに所属していたジョシュ・クックがマキシマム・モータースポーツから電撃復帰する形となった。
そんななか、雨がらみのセッションからスタートとなったクロフトの週末は、スバル・レヴォーグのサットンが好調を維持。フリープラクティスからトップタイムをマークし、その勢いのまま予選に挑むことに。
しかしその一方で、ウエット路面に足元をすくわれるマシンも続出。FP1では、トヨタ・アベンシスのトム・イングラムがシケインでラインが膨らみフロントを大破。
さらに30分の予選セッションでは、残り9分となった時点で、10台以上が絡むマルチクラッシュが発生。モーターベース・パフォーマンスのフォード・フォーカスSTをドライブするルーク・ダベンポートのマシンからオイルが漏れたことが引き金となり、クロフトのトラックでも随一の高速セクションとなる右コーナーで続々とマシンがコースオフしていく。
フォーカスの直後を走行していたウエスト・サリー・レーシング(WSR)のワークスBMW、アンドリュー・ジョーダンを筆頭に、ジェフ・スミスのホンダ・シビック・タイプR、ワークスMG6のアーロン-テイラー・スミスなどは激しくマシンを損傷。ダベンポートを含め、すぐさま救急搬送が行われる事態となった。
それ以外にも、トップタイムを記録していたサットンをはじめ、アダム・モーガン(メルセデス・ベンツAクラス)、マット・ジャクソン(フォード・フォーカスST)、ジャック・ゴフ(ホンダ・シビック・タイプR)などはマシンダメージにより自力でのピット帰還ががかなわず。
予選はそのまま赤旗終了となり、短縮されたセッションながらサットンのスバル・レヴォーグが今季初のポールポジションを獲得した。