ステージ2もイエローコーションの出ない展開となり、早めのグリーンフラッグピットで周回遅れとなっていたスアレツも、100周目あたりから上位勢がグリーンフラッグ下でピットに入ると首位と同一周回に復帰。
一方、ペナルティを受けたカイル・ブッシュは、スタート直前に再度給油したこともあり、最後の最後までピットを遅らせ、113周目に首位に浮上したところでグリーンフラッグピット。
全車がピット作業を終えた時点でこの日初めて首位に立ったトゥルーエクス・Jr.がステージ2を制覇。今季15度目のステージウィンとなった。エリック・ジョーンズが4位、スアレツが5位、カイル・ブッシュが9位、ハムリンが10位でポイントを獲得。ケンゼスはピットイン時にスピード違反ペナルティを受け21位へ後退。
ステージ3再スタート前のコーションでは、上位勢がコースに残ったのに対し、スアレツ、ハムリンらがピットイン。戦略が分かれた。
ステージ3の序盤は、首位を逃げるトゥルーエクス・Jr.に、4位から追い上げたエリック・ジョーンズが続きトヨタ・カムリのワン・ツーに。
139周目、ステージ3のピットイン後、ハンドリングに苦しみ17位を走行していたスアレツを抜いた車両がバランスを崩し壁にヒット。直後にいたスアレツも避けきれずクラッシュし、ここでレースを終えることとなってしまった。
コーションが出されたが、残り周回数は50周以上あり、無給油では最後まで走り切れないため、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、5位までポジションを上げていたケンゼス、ハムリンらはピットインせず。その後方のカイル・ブッシュらがピットへ向かった。
その後はまたもイエローコーションが出ないままの周回が続き、残りが40周を切ったあたりで上位勢はグリーンフラッグ下でピットイン。そんななか、先のコーションでピットインしていたカイル・ブッシュが最後までピットインを遅らせ、トップを独走。
いよいよグリーンフラッグ下でのピットかと思われた186周目にタイヤバースト車両によりイエローコーション。このコーションでは、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスを含む4台のみがピットインせず、後方グループはピットでタイヤ交換。
トゥルーエクス・Jr.が先頭、エリック・ジョーンズが2位で残り9周での再スタート。地元ミシガン州出身のエリック・ジョーンズの初優勝なるかに注目が集まったが、残り5周で後続グループのクラッシュが発生し、コース上清掃のために5分半ほどの赤旗中断。レースは延長され、最後の2周“オーバータイム”で決されることとなった。
トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスがトップ3,カイル・ブッシュは7位からの再スタートとなったが、赤旗中断の間にタイヤが冷えてしまったトヨタ勢はスタートダッシュでタイヤの新しいライバルの先行を許し、トゥルーエクス・Jr.が2位でチェッカー。
エリック・ジョーンズは3位で続き、地元で自己最高位タイでのフィニッシュを果たした。
次戦第24戦は8月19日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.
「後のカイル・ラーソン(シボレー)とはちょっとタイミングをずらして再スタートを切ろうとしたが、ホイールスピンさせてしまった。長い赤旗中断でタイヤが冷えてしまい、充分に暖めることができなかった」
「僅かにホイールスピンさせた隙を突かれ、後は何もできることはなかった。我々は最後のコーションが出るまで、レースを完全にコントロールしていた。赤旗が痛かった。イエローのままだったら我々はそのまま勝利できていただろう」