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海外レース他 ニュース

投稿日: 2016.05.16 21:45
更新日: 2016.05.16 22:07

佐藤琢磨、常設ロードでのグリップ不足に苦しむ。解決の糸口はまだ

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海外レース他 | 佐藤琢磨、常設ロードでのグリップ不足に苦しむ。解決の糸口はまだ

 インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースが舞台となったグランプリ・オブ・インディアナポリス。第4戦アラバマから2レース連続の常設ロードコースとなるが、アラバマがアップ&ダウンの激しいコースなのに対し、インディのコースは見事なまでにフラット。そして、アラバマ以上に高速だ。エアロバトルは今年もシボレー優位のまま進んできたが、アラバマではホンダ陣営、特にレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングがチーム・ペンスキーやチップ・ガナッシ・レーシング・チームズといった強豪との差を縮めた印象があった。

 佐藤琢磨が所属するAJフォイト・レーシングは、このレースに3カー体制で臨んだ。カナダ人ベテランドライバーのアレックス・タグリアーニが、今年はグランプリ・オブ・インディアナポリスとインディー500の両方にエントリーする、いわゆる”インディ・ダブル”をアルフェのスポンサーシップで戦うことになったからだ。

 今シーズンの予選自己ベストはロングビーチでの8位、決勝ベストは同じロングビーチの5位と、ランキング9位で第5戦を迎えた琢磨は、シリーズで最もスムーズな路面を持つ高速ロードコースにおいては幸先の良いスタートを切ることができなかった。木曜日は2回のプラクティスが行われたが、最初のセッションが19番手で、2回目は21番手。いずれのセッションでもトップとの間には0.8秒強の差があった。

 翌金曜日、琢磨はプラクティス3で5番手につける好タイムをマーク、セッティングの方向修正がうまくいったかに見えた。ところが、予選はQ1のグループ2でコンペティティブなタイムを出せず、13人中の11番手という惨敗を喫した。ソフトコンパウンドのレッドタイヤでマシンのバランスが悪くなっていたのだ。

ジャック・ホークスワース(AJフォイト・レーシング)
ジャック・ホークスワース(AJフォイト・レーシング)

 琢磨のチームメイトであるジャック・ホークスワースは、Q1のグループ1をトップで通過。勢いに乗ってQ3に今季初めて進み、予選6位を獲得。さらに、グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)とジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)の重量規定違反のため、2列目アウト側という好グリッドを確保した。それとは対照的に、琢磨は25台中の20番手と、後方グリッドから82周のレースに臨むこととなった。

「今朝のプラクティス3で、昨日までよりマシンが大きく進歩していると感じていました。チームメイトのジャックとは、その時点でセッティングが違う方向性に進んでいました。グループ1で先に走った彼は、ブラックでは酷かったマシンがレッドでは良かった。その情報も得て僕らはグループ2を走れたのですが、予選のマシンはブラックではそれなりに良かったものの、レッドを装着した走りではバランスが悪く、スピードを確保できませんでした。もう一度、3台全部のデータを検討し直して、レースでスピードを確保するための手がかりを見つけ出さないと」と琢磨は険しい表情で語った。


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