開幕戦を成功裏に終え、見事に新シリーズのスタートを切ったWTCRワールド・ツーリングカー・カップ。その今季創設の新シリーズが、新たに“ワイルドカード”枠となるイベント別エントリー制度を活用し、現役DTM王者のレネ・ラストが5月10~12日の第3戦ニュルブルクリンクに参戦することを発表。チームWRTのアウディRS3 LMSをドライブすることとなった。
先日ホッケンハイムで開催されたDTMドイツツーリングカー選手権の開幕前公式テストでは、4日間の最終日にアウディRS5 DTMで64周を走破し、1分32秒459のトップタイムでテストを締めくくったラスト。
王座防衛を期すDTMシーズンに向け万全の準備を整えるなか、新たにニュルブルクリンクで開催されるTCR規定ツーリングカーの最高峰にも挑むこととなった。
現在31歳の王者ラストは「ツーリングカーの世界で現役最高峰のドライバーたちと競えるなんて素晴らしいチャンスだ」と、ワイルドカード参戦に向け期待を語っている。
「そのフィールドには、少なくとも3人の現役チャンピオンが集うことになる。さらにいくつものタイトルを獲得したドライバーたちもね。彼らは本当の意味での“ビッグネーム”たちだ。彼らの胸を借りて、ツーリングカーの世界で勝負できることを本当に楽しみにしている」
また、WTCC世界ツーリングカー選手権時代から引き続き、WTCRのシリーズプロモーターを務めるユーロスポーツ・イベントの責任者、フランソワ・リベイロも「WTCRレース・オブ・ジャーマニーにDTMの現役王者を招待できるなんて光栄なことだ」と喜びの言葉を述べた。
「この決定は、すでにとても高いレベルにあるコンペティションの水準をさらに引き上げる契機になるだろう」
このDTM王者ラストのWTCRエントリーで、グリッド上には2017年のWTCC王者テッド・ビョーク、TCRインターナショナル・シリーズの王者、ジャン-カール・ベルネイの現役王者3名が同時にグリッドに並ぶこととなる。