2018年シーズンのBTCCイギリス・ツーリングカー選手権はスコットランドにわたり、ノックヒルを舞台に第8戦が争われ、レース1で王者スバル・レヴォーグGTのアシュリー・サットンが今季5勝目をマーク。悪天候のなか、続くレース2でもレヴォーグGTがトップチェッカーを受けたが、最低地上高違反で失格処分を受けた。
起伏に富んだワインディングロードを思わせるノックヒル戦で8月25日に行われた予選では、チーム・ハルフォズ・ユアサのルーキー、ダン・カミッシュ(FK8ホンダ・シビック・タイプR)がチーム・ダイナミクス加入後初となるポールポジションを獲得。
2番手にも今季からBMWを投入してシリーズに復帰参戦しているチーム・パーカー・レーシングのステファン・ジェリー(BMW125i Mスポーツ)が続き、新鮮な顔ぶれがフロントロウを独占。セカンドロウにウエスト・サリー・レーシング(WSR)勢のアンドリュー・ジョーダン、コリン・ターキントンが並び、3台のBMWが連なる上位グリッドとなった。
翌日曜の26日に迎えたラウンド22となるレース1は、未明から降り続く雨の影響でヘビーウエットのトリッキーなコンディションのなかスタート。トラクションに優れるFR勢のBMWを抑えてカミッシュがトップで1コーナーへと進入し、上位勢はポジションを維持したまま慎重な立ち上がりを見せる。
しかし4番手のターキントンがヘアピンでチームメイトの前に出ると、その後は3台のBMWが激しいバトルを展開。2周目以降もヘアピンでオーバーテイク合戦を繰り広げ、BMW同士のポジションが目まぐるしく入れ替わる。
その後方では、8番グリッドスタートだったサットンのスバル・レヴォーグGTが、こちらもFRのトラクションを活かしてオープニングラップで6番手に浮上してくる。
8周目までにBMWパックの背後に迫ったスバルは、ジョーダン、ジェリーと立て続けに仕留めて、すぐさま3番手に浮上。11周目にはターキントンのインサイドにダイブを決め、同じ周に首位のカミッシュも楽々と捉えてレースリーダーの座にまで上り詰めた。
終盤にはセーフティカー(SC)ピリオドが発生するも、王者サットンは盤石のリスタートで応戦し首位のポジションは揺るがず。そのまま27周のトップチェッカーを受け、豪雨の難コンディションで見事に今季5勝目を飾ってみせた。
「僕らはこういうリザルトを必要としていたんだ」と、フィニッシュ後に満足げに振り返ったディフェンディングチャンピオン。