インディカー・シリーズが2019年のレーススケジュールを発表。新たにラグナセカとサーキット・オブ・ジ・アメリカのふたつが加わった全17戦で開催される予定だ。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が優勝したポートランド戦の直後、インディカーは2019年のカレンダーを発表した。
全16のサーキットで開催され、デトロイト戦は引き続きダブルヘッダーとなり全17戦が予定される。
今年で姿を消すコースはISMレースウェイ(アリゾナ州)とソノマレースウェイ(カリフォルニア州)。それらに代わってスケジュールに加わるのは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(テキサス州)とウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカ(カリフォルニア州)だ。そして、最終戦はサンフランシスコ近郊は変わらないがソノマからラグナセカへと移った。
■ドライバーもラグナセカを歓迎
1983~2004年にCARTシリーズ及びチャンプカーのレースを開催した1957年オープンの歴史あるロードコースはインディカーと3年契約を結んだ。
ラグナセカでのレース開催決定は、ソノマでのレースの終焉に繋がった。今年で14年連続してインディカー・レースを行ってきたソノマだが、同じサンフランシスコのベイエリアでのレース開催を拒絶して来ており、インディカーとしてはどちらか一方を選ぶしかなかった。
ソノマは世界に名を馳せるワインの名産地だが、ラグナセカのあるモンテレーは海沿いの風光明媚な地で、世界的に有名なペブル・ビーチというゴルフコースも近くにあり、レースファンだけでなく、シリーズやチームのスポンサーにとってもとても魅力的なエリア。最終戦の舞台により相応わしいだろう。
ラグナセカはアップダウンあり、高速コーナーありのチャレンジングなレイアウトが魅力。そして、低速だが左、右と素早く切り返す急激な下りコーナーのコークスクリューという名物コーナーがある。
コークスクリューといえば、1996年の”ザ・パス”。最終ラップのコークスクリューでアレックス・ザナルディが縁石を乗り越える前代未聞のラインでブライアン・ハータをパスして優勝し、チャンピオンとなった。
ラグナセカを走った経験を持つドライバーたちは誰もがカレンダー復帰を歓迎している。
「オーバーテイクは難しいだろうが、走ったことのない人たちには経験して欲しいし、多くのファンが集まり、楽しめるコースとしての大きな魅力がラグナセカにはある。ソノマは路面が古く、舗装を新しくすればもっとバトルができると思うが、それはついに実現されなかった」とセバスチャン・ブルデー。
ライアン・ハンター-レイは、「ソノマもラグナセカも好きなコース。ソノマはタイヤの摩耗も激しく、オーバーテイクのチャンスも多い」とブルデーと逆の意見を述べつつ、「しかし、ラグナセカを走る楽しさは他では得られない。サーキットのあるモンテレーというエリアも最高だ」とコメント。