ポールシッターのハグロフは激しいホイールスピンを喫してチームメイトのダールグレンに先行されると、6番手からジャンプアップを見せたクリストファーソンにもかわされポジションをドロップ。しかし意地を見せたハグロフも、首位争いでダールグレンにアウトサイドから仕掛けてロスしたクリストファーソンの隙を見逃さず、3周目に2番手を奪還する。
その後、ヘビーレインの難コンディションでWorldRX王者の底力を遺憾なく発揮した29歳のクリストファーソンは、ウエット路面に苦しむPWR勢を追走し2周後にふたたびハグロフを捉えると、6周目のターン2でハグロフの際と同様の動きでダールグレンに襲いかかる。
両者はホイールをヒットさせながらサイド・バイ・サイドとなり、王者ダールグレンも必死の抵抗を示したものの、ラリークロス仕込みの攻防戦でSTCCチャンピオンを上回ったクリストファーソンが首位浮上に成功。
そのまま13周のトップチェッカーまでに11秒のマージンを築き、前戦カールスクーガでPWR勢の失格を受けて獲得したレース1勝利に続き、ダールグレン、ハグロフを降しての今季2勝目を飾った。
続くレース2もヘビーレインのコンディションは変わらず、5番グリッド発進のKMSフォルクスワーゲンはジリジリと前走車をかわす展開で再び勝利を飾り、クリストファーソンが豪雨のノルウェーで2連勝を達成。3位に入ったダールグレンに対し14ポイント差の173点とし、選手権リードを拡大する結果となった。
「レースでは本当に良いペースで走れた。優れたマシンセットを施してくれたチームに感謝したい。ドライよりウエットで勝機がありそうだし、最終戦もレインコンディションを望んでいるよ」と、STCCタイトルに一歩前進のクリストファーソン。
規定違反騒動で揺れに揺れた2018年のSTCCシーズン。その最終戦マントープパークは2週間後、9月22~23日に決着の時を迎える。