8周目に再開となったレースは、先頭を走るモーターベース・パフォーマンスの2台がプッシュを開始し、3番手WSRジョーダンとのギャップを広げに掛かる。すると11周目にジョーダンのBMWに異変が生じ、電気系のトラブルでピットへ。これでふたたびコラードが3番手に復帰することとなった。
一方、予選でのラストアタックが不発に終わり18番グリッドに沈んでいた選手権リーダーのターキントンは、レースを通じてジワジワとポジションを回復する粘りのレースを展開。中盤には現王者のチームBMR、アシュリー・サットン(スバル・レヴォーグGT)と高速コーナーでサイド・バイ・サイドの勝負を繰り広げるなどスリリングな見せ場も作り、8番手まで浮上してフィニッシュ。
そのターキントンを追うランキング2位のトム・イングラム(トヨタ・アヴェンシス/スピードワークス・モータースポーツ)も、今季TCR UKで快進撃を見せたダン・ロイド(FK2ホンダ・シビック・タイプR/BTCノーリン)をファイナルラップでかわし、ポイント獲得圏内でチェッカーを受けた。
2015年クロフト戦以来のポールスタートを活かしたフォードのトルドフは、盤石のレース運びで25周を走破しポール・トゥ・ウイン。2017年の活動休止を挟んで自身復帰後の初勝利を飾ると同時に、BTCCシーズン新記録となる15人目のウイナーに。また2位表彰台には同じくチームメイトのチルトンが入り、モーターベース・パフォーマンスは2010年以来となるワン・ツー・フィニッシュを飾っている。
続く14時スタートのレース2は、13番グリッドから戦ったイングラムがシシリー・モータースポーツのアダム・モーガン(メルセデス・ベンツAクラス)、トルドフのフォード・フォーカスRSを抑えて今季3勝目をマーク。再び8位に終わったターキントンに対し36ポイント差に詰め寄る大きな勝利となった。
そして週末最終のレース3は、レーザー・ツールズ・レーシング、エイデン・モファット(メルセデス・ベンツAクラス)が勝利を挙げ、トルドフの記録を更新するシーズン16人目のウイナーが誕生。2位にイングラム、3位にターキントンと表彰台には役者が揃い、ターキントン300点vsイングラム266点と、34ポイント差で9月29~30日の最終戦ブランズハッチを迎えることとなった。