現在TCR界のトップランナーとして『ヒュンダイi30 N TCR』をデリバリーしているヒュンダイ・モータースポーツは、2019年の発売が予定されている新型高性能ロードカー『ヴェロスター N』をベースとした新たなTCR車両を開発し、同年のトラックデビューを目指すと発表した。
この新型TCRモデルは現在の『ヒュンダイi30 N TCR』と同様にヒュンダイ・モータスポーツのカスタマーレーシング部門が開発を担当。ヘッドクォーターの置かれるドイツ・アルツェナウのファクトリーで製造が行われる。
すでに開発段階の設計図や部品ごとのホモロゲーション承認作業は順次進められており、WTCR世界ツーリングカー・カップを頂点に、すべてのTCRシリーズに2019年から参戦可能となる計画がアナウンスされた。
ただし、デリバリー先の選別は市販モデルとなるヒュンダイの高性能部門”N”を展開する自動車市場が優先されるとみられ、世界を転戦するWTCRでの展開よりも先に、販売が行われる国でのシリーズに投入されることになりそうだ。
その最有力候補となるのは、2019年のIMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ・シリーズへのエントリーを一番乗りで表明した北米のブライアン・ハータ・オートスポート(BHA)で、2018年はヒュンダイ・モータースポーツとのトップカスタマー契約でPWCピレリ・ワールドチャレンジのTCRクラスに参戦。初年度ながらチームとマニュファクチャラーの両タイトルを獲得している。
昨年、ヒュンダイとの提携発表時にもアナウンスされていたとおり、このパートナーシップはモータースポーツ活動のみにとどまらず、BHAは北米でのヒュンダイ“N”の代理店として販売チャンネルを展開することになっている。