更新日: 2019.06.11 00:55
【動画】ニュルブルクリンク北コース最速EV『フォルクスワーゲンID.R』の車載映像が公開
6月3日、フォルクスワーゲンはドイツ、ニュルブルクリンク北コース“ノルドシュライフェ”における、電気自動車(EV)の史上最速タイムを塗り替えた。ロマン・デュマのドライブで、聖地を6分5秒336という驚異的なタイムで駆け抜けた『フォルクスワーゲンID.R』の車載動画がYouTubeで公開されている。
今回、従来のEVレコードタイムを40秒以上短縮してみせたフォルクワーゲンが誇る怪物EVは、2018年のパイクスピーク・ヒルクライムの総合優勝マシンをベースに、さらなる改良が施されたスペシャルマシンだ。
今年1月、フォルクスワーゲン・モータースポーツこのチャレンジの実施を宣言するとともに、ニュルブルクリンクのコース特性に合わせたマシン開発に着手。エアロダイナミクスや、2モーターで最高680馬力(500kW)を発揮するパワートレインなどの最適化を行いながら欧州各地のサーキットでテストを繰り返してきた。
そうしたなかで迎えたタイムアタック本番では、ニュルブルクリンク24時間レースで過去4度の総合優勝を飾っているデュマがID.Rに乗り込み、6分05秒336のEV新レコードタイムを記録してみせた。
公開中の動画では、そのアタックの様子をフロントに向けたオンボードカメラとドライバーを映した映像、さらに車速などのテレメトリーデータ、タイムといったインフォメーションを交えて確認することが可能だ。
注目はなんと言っても電気モーターがもたらす鋭い加速と、パイクスマシンのならではの巨大なウイングがもたらすダウンフォースによる高い旋回能力だろう。ID.Rのトップスピードはコース前半で約270km/h、後半では約250km/h程度だが、圧倒的な加速力とコーナーリングスピードがこのウイークポイントをカバーしていると言っても過言ではないはずだ。