2019年はWTCR世界ツーリングカー・カップにレギュラー参戦するネストール・ジロラミが、母国アルゼンチンの人気シリーズに1戦限りの復帰を発表。11月8~10日開催のスーパーTC2000(STC2000)最大の1戦“ブエノスアイレス200km”で、ホンダ・レーシング・アルゼンティーナのシビックSTC2000をドライブする。
この南米アルゼンチンを代表するSTC2000シリーズは、隣国ブラジルのSCBストックカー・ブラジルと並ぶ人気ツーリングカー・チャンピオンシップであり、WTCC世界ツーリングカー選手権やWTCRなどグローバルシリーズに数多くのドライバーを輩出。WTCC3連覇のホセ-マリア・ロペスを筆頭に、エステバン・グエリエリ、そしてジロラミら多くのトップドライバーが巣立ってきた。
その実力派選手権は2019年から車両規定が一新され、これまで長きにわたって採用されてきたスズキ製の2輪スーパースポーツ“隼”の4気筒エンジンをベースとした、イギリス・ラディカル製の2.7リッターV型8気筒自然吸気から、フランス・オレカ製の最新鋭2リッター直列4気筒直噴ターボにスイッチ。
エンジン同様にワンメイクとなる鋼管パイプフレームシャシーに、各マニュファクチャラーがオリジナルのボディを架装。開幕前に風洞試験を実施してエアロ形状がホモロゲーションされる仕組みで、王者ルノースポール・アルゼンティーナを筆頭にTOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA、シボレーYPFチーム、シトロエン・トタル・レーシングSTC2000チーム、フィアットDTAレーシング、そして2019年からシリーズ復帰を果たしたホンダ・レーシング・アルゼンティーナの全6ワークスがファクトリーチームを送り込んでいる。
シリーズカレンダー全12戦のうち、レギュラーイベントはマシン1台をひとりのドライバーが担当するスプリントフォーマットが基本となるも、例年、首都ブエノスアイレスで開催される200kmレースだけは、シリーズの”祭典”として国内外から豪華なゲストドライバーが招聘され、2名登録のセミ耐久フォーマットで開催されてきた。