しかし、ウインカップは攻めた戦略が災いし、95ラップのチェッカー時点で8位にまで後退。勝者SVGの背後には、マクローリンとファビアン・クルサード(フォード・マスタング)のDJRチーム・ペンスキー勢が続き、RBRAはチームチャンピオンシップでの貴重な追加点を逃す結果となった。
続く日曜も前日と同様のフォーマットでの勝負が繰り広げられ、予選暫定ポールはティックフォード・レーシングのモンスタエナジー・フォード、キャメロン・ウォーターズ(フォード・マスタング)が最速を記録する。しかし、トップ10シュートアウトでは前日の雪辱を期すウインカップが1分10秒5551と、土曜のチームメイトに続き最前列を確保した。
これで視界が開けたウインカップは2019年シーズンの最後を飾る250km戦に挑むと、終日最速だった7冠王者のレッドブル・ホールデンは、戦略面でもギャンブル的要素を必要とせずポール・トゥ・ウインを達成。シーズン終盤に勢いを取り戻したウインカップが、94周のレースを制し今季5勝目。上がり2戦で4戦3勝と、2020年の逆襲劇を予感させるリザルトとなった。
一方、前日もポイントを積み重ねたDJRペンスキー陣営は、この日もクルサードが2位、マクローリンが4位に入り、もうひとつのチャンピオンシップも獲得。マクローリン&ペンスキーがダブルタイトルを手にする結果となった。
「僕らにとっては、ドライバーズタイトル、チームタイトル、そしてバサースト1000制覇という“トリプル”を成し遂げたことになる。そのことを心から誇りに思うよ」と、盤石の強さを見せながら、政治的要素にも翻弄されたシーズンを振り返ったマクローリン。
「チームとしてもダブルタイトル獲得は初になる。確かに今季はマスタングにスピード面での優位性があり、少し特異なシーズンだったかもしれない。でも2020年も同じ状況が続くことはないだろう。でも、このチームは全員が団結し、改善し続けていく強さがある。もっと良くできると信じているよ」