12月14~15日の週末に中国湖北省武漢市のストリートサーキットで開催された2019年CTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップ最終戦に、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権連覇を達成したコリン・ターキントンが助っ人参戦した。しかし、レース1ではマルチクラッシュの起点となり、彼のフォルクスワーゲン・ラマンドGTSは横転を喫するアクシデントを起こし、続くレース2でペナルティの対象となる波乱含みの週末となった。
チャンピオンシップ天王山ともなった武漢(ウーハン)での最終戦は、ターキントンをはじめとした国際ワイルドカード枠の外国人ドライバー勢が良くも悪くも主役を演じることに。まず予選で先手を取ったのはSAICフォルクスワーゲン333レーシングに合流したターキントンで、地元BTCCで所属するWSRウエスト・サリー・レーシングからレギュラーのレースエンジニアを帯同させ、幸先良くポールポジションを獲得してみせる。
しかしレース1に向けてはトップ8リバースグリッドが採用されたため、チームメイトのロドルフォ・アヴィラや、東風キア・レーシングチームのアレックス・フォンタナ(キアK3 2.0T)、そして北京汽車集団のBAICセノヴァでワイルドカード起用された同じくBTCCドライバーのアダム・モーガン(BAICセノヴァD50)らの背後から勝負を挑むこととなった。
結果的にこのグリッドの位置取りが悲劇の始まりとなり、パック中団から慣れない左ハンドルマシンでスタートしたターキントンが、オープニングラップ早々に大クラッシュを引き起こす。レースペースに勝る彼のVWラマンドGTSは、早めの仕掛けで集団の前方へ上がるべくタイトなヘアピンでレイトブレーキングを敢行。
スタート早々でオーバーテイクを仕掛けたBTCC王者だったが、「普段とはドライバーズシートが逆で、右ななめ前方のマシンにそれほど接近しているとは思わなかった」と、チームメイトのチャン・チェン-ダンにリヤから接触。
すると、このアクシデントを回避できなかったキアの張志強(キアK3 2.0T)に背後から激しくヒットされ、ターキントンのVWはきりもみ状態に陥りロールオーバー。ルーフを逆さにして止まり、ここで赤旗が掲示される。
さらに、このクラッシュの巻き添えとなったモーガン、長安フォードFRDチームのアンディ・ヤン(フォード・フォーカスCTCC)、東風キアのジェイソン・チャン(キアK3 2.0T)らがストップ。ターキントンとともに、ここでレースを終えることとなった。