チリの首都、サンティアゴで開催されたABBフォーミュラE選手権の第3戦サンティアゴE-Prix。レースはマキシミリアン・ギュンター(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)が、最終ラップまで繰り広げられたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)とのバトルを制し、見事フォーミュラE初優勝を成し遂げた。
ニッサン・e.ダムスはセバスチャン・ブエミが13位、オリバー・ローランドが17位に終わった。
第3戦のポールポジションを決めるスーパーポールに進出したのは、パスカル・ウェーレイン(マヒンドラ・レーシング)、オリバー・ターベイ(NIO 333レーシング)、フェリペ・マッサ(ベンチュリ・フォーミュラEチーム)、セバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)、マキシミリアン・ギュンター、ミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)の6人。
昨シーズン、このサンティアゴでポールポジションを獲得しているブエミもスーパーポールに進出し、2年連続ポールポジションの期待もかかったが、アタックは不発に終わり、6番手タイムとなった。
第3戦のポールポジションは、ただひとり1分4秒台を叩き出したエバンスが獲得した。
迎えた決勝レース。南半球にあるチリは現在夏となり、気温33度、路面温度39度という高温下での45分+1周というレースがスタートとなった。
レースが始まると各車綺麗な出だしをみせ、ポールポジションのエバンスを先頭に1コーナーへと侵入していく。2番手争いはギュンターとウェーレインが横並びとなり、ウェーレインが前に出る。
その後は少々の接触はありながらも、各車先陣争いを繰り広げていく。そして1周目のターン10ではニール・ジャニ(タグ・ホイヤー・ポルシェ)とアレクサンダー・シムズ(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)が絡み、ジャニはそのままピットへ向かい、シムズもフロントにダメージを負ってしまう。
シムズはそのままレースを続行するが、その後アンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ)との接触もあり、コース上にストップしてしまう。シムズのマシン撤去のため、レースはフルコースイエローが出された。
フルコースイエローはすぐに解除されレースが再開すると、後方を走行するマシンたちはアタックモードを使用し、激しいバトルを繰り広げていく。
しかし、またしてもターン10で接触が起こり、ニッサン・e.ダムスのオリバー・ローランドも巻き込まれてしまう。ローランドはフロントカウルが吹き飛んでしまい、その後ピットインし修復を余儀なくされてしまう。
中段勢の混乱とは裏腹にトップ3のエバンス、ウェーレイン、ギュンターはアタックモードを使用しながらも、1秒前後のギャップを維持し順調にレースを進めていく。