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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.09.14 12:19

根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第5戦レッドブル・リンク レースレポート

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海外レース他 | 根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第5戦レッドブル・リンク レースレポート

Yuki Nemoto
International GT Open
Rd.5 Red Bull Ring
2021.09.10〜2021.09.12
Race Report

■Introduction

 9月10〜12日、世界一のGTドライバーを目指し、単身ヨーロッパでキャリアを重ねる根本悠生の主戦場、2021年シーズンのインターナショナルGTオープンの第5戦が、オーストリアのレッドブル・リンクで開催された。

 緑豊かな丘陵に位置するレッドブル・リンクはF1オーストリアGPの舞台でもあり、高速かつテクニカルなレイアウトとして広く知られるサーキットだ。

 全7戦(14レース)が開催される2021年のインターナショナルGTオープンも後半戦に突入した。第4戦8レースが終了した時点で3勝をマークした63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoのフレデリック・シャンドルフ/ミケーレ・ベレッタ組が85ポイントを獲得してシリーズをリード。続いて77号車ポルシェのステアリングを握る元F1リザーブドライバー、アンディ・ソウセックが78ポイントで単独2番手につけている。

 19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoの根本悠生/バプティスト・ムーラン組は62ポイントでランキング3番手につけるが、前戦イモラではレース1が5位、レース2が4位と続けて表彰台を逃したこともあり、ランキング4番手に続く77号車ポルシェのもう一人、アル・ファイサル・アル・ズベイルに9ポイント差と接近を許すなかで第5戦を迎えることとなった。

 アル・ズベイルとのポイント差を広げ、さらにソウセックとのポイント差を縮めるためには、レッドブル・リンクでの表彰台獲得は必須事項だった。

■Free Practice

 レースウイーク初日の9月10日は公式練習日。レッドブル・リンクでの実践経験がないヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)と、レッドブル・リンクに初めて降り立った根本とムーランは、翌日から行われる2度の公式予選と決勝に向けて様々なテストプログラムを実施。19号車は2セッション合計で54周を走行し、FP1では1分30秒078を記録し8番手、FP2では1分30秒612で12番手となった。

 根本は「初めてのレッドブル・リンクは独特なリズムがありつつもチャレンジングな、とても不思議なコースに感じました。簡単そうに向けて細かい部分がとても奥深く、楽しいです。ここでは初レースということもあり、公式練習では多くのテストプログラムを実施しましたが、しっかりとデータ収集をすることができました」と公式練習日を振り返る。

 公式練習の順位からもわかると通り、今大会もランボルギーニ・ウラカン GT3 Evoに対するBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)は厳しい状況だった。この状況を打破すべく、チームは走行データの分析やセッティング出しに深夜まで取り組むこととなった。その結果が公式予選Q1でかたちとなって現れる。

■Qualify1:4th

 決勝レース1のスタート順位を決める公式予選Q1は、セクター1、セクター3で最速タイムを記録した72号車マクラーレン720S GT3が1分28秒036でポールポジションを獲得した。しかし、BoPで好条件かつ、絶好調のマクラーレンもテクニカルなコーナーが連続するセクター2のベストまでは記録できなかった。なぜなら、19号車のQ1アタッカーを務めた根本悠生がスーパーアタックでセクター2全体ベストを掴んだからだった。

 トップスピードで231.2km/hを記録するマクラーレンは、ホームストレートから2コーナーに至るまでのセクター1、そして7コーナーの進入からチェッカーラインまでのセクター3で、そのストレートスピードを活かしトップタイムをマークした。一方、根本がステアリングを握る19号車ランボルギーニのトップスピードは227.3km/h。そのため、ストレートの多いセクションでは出遅れたものの、ポールから0.187秒遅れの4番手につけることに成功した。

 予選後、根本は「夜通しのデータ解析やチームのハードワークにより予選ではポールを争える展開になりました。持てるすべてを出しきり、トップから0.18秒差の4番手となりました。非常にハイレベルななかでの4位で、あともう少しでという気持ちもありますが、白線の外側めいっぱいまで使いきった結果なのでひとまず満足です」と語った。

 Q1で2番手を獲得したのは77号車ポルシェ、3番手に63号車ランボルギーニと、ランキング上位のマシンがフロントロウ、セカンドロウにつけた。一方、5番グリッドにはTF Sportが走らせる69号車アストンマーティン、6番手に47号車メルセデスが続いた。

YouTube:https://youtu.be/hyiTDiL3uI0

インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)
インターナショナルGTオープンに参戦する19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボ(根本悠生/バプティスト・ムーラン)

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