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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.09.16 17:02
更新日: 2022.09.16 17:04

王者キスに待ったを掛ける、帝王ハーン、レンツ、ラッコと主役級が揃って勝利/ETRC第6戦

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海外レース他 | 王者キスに待ったを掛ける、帝王ハーン、レンツ、ラッコと主役級が揃って勝利/ETRC第6戦

 前週のチェコ共和国、アウトドローモ・モストに続き“バック・トゥ・バック”の連戦となった2022年ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップ第6戦ゾルダーは、開幕から快進撃を続けるハンガリー出身の王者ノルベルト・キス(レベス・レーシング/MAN)が土日ともに予選ポールポジションの定位置を得たものの、決勝4ヒートではライバル勢が奮起をみせた。

 土曜レース1でロケットスタートを決めたサッシャ・レンツ(SLトラックスポーツ30/MAN)が、まずはキスからの勝利を奪うと、続くレース2はシリーズ6冠を誇るヨッヘン・ハーン(チーム・ハーン・レーシング/イベコ)が今季2勝目をマーク。明けた日曜の最終レース4も2017年王者アダム・ラッコ(バギラー・ZMレーシング/フレートライナー)が一矢報いるなど、シーズン終盤戦で王者キスに待ったを掛ける展開となった。

 9月9~11日の週末に向けベルギーへの大移動を経た一向は、土曜早朝から雨の予選セッションに挑むと、ウエットトラックでスキルを発揮したボンネットキャブ型の雄、フレートライナーのラッコがファステストを叩き出す。

 しかし続くスーパーポール・セッションでは、今季ここまで連続ポールポジション記録を更新するキスがやり返し、その数字を「10」にまで伸ばすことに成功。3つのセクターすべてでベストを記録する速さで最前列を確保し、0.289秒差の2番手にレンツ、2列目にアントニオ・アルバセテ(Tスポーツ・ベルナウ/MAN)とラッコが並ぶグリッドとなった。

 迎えたオープニングヒートは、双方のグリッドともグリーンライトの瞬間に最終結果が確定するシビアな展開となり、反応速度に勝ったSLトラックスポーツ30の黒いMANが、真紅に彩られたレベス・レーシングのMANを出し抜くことに成功。その背後でも、ラッコのフレートライナーがターン1までのトラクション競争でアルバセテに競り勝ち、そのままチェッカーフラッグを受けた。

 続いてトップ8のリバースグリッドで始まったレース2は、前戦で7位に終わっていたハーンが、リバースポールシッターのアンドレ・クルシム(ドントタッチ・レーシング/イベコ)との“イベコ対決”を制して前へ。そのままギャップを拡大し、独走体制へと持ち込んでいく。

 一方、中段の7番手からスタートした王者キスは、3周目までになんとクルシムも捉えて2番手に浮上してくると、この時点で首位ハーンとの差は7秒だったが、スパートを開始したチャンピオンはみるみるとマージンを削り取っていく。しかし逆転には残り周回数が足りず、チャンピオンは勝者ハーンのわずか2秒遅れでラインを越える結果に。

王者ノルベルト・キス(Révész Racing/MAN)が土日ともに予選ポールポジションの定位置を抑え、連続記録を「11」に伸ばした
レース1はロケットスタートを決めたサッシャ・レンツ(SL Trucksport 30/MAN)が先手を獲る展開に
レース2はシリーズ6冠を誇るヨッヘン・ハーン(Team Hahn Racing/IVECO)が今季2勝目をマークした
ピットレーンで「あわや衝撃の瞬間……」という事態に見舞われたレンツ(右)を、王者キスが労う

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