あらゆる車両規定を乗りこなし、ツーリングカー界のレジェンドのひとりに数えられる2012年のWTCC世界ツーリングカー選手権王者ロブ・ハフが、チーム・ハードとの契約に署名し、今週末8月12～13日にスコットランドのノックヒルで開催されるBTCCイギリス・ツーリングカー選手権第7戦への出場を表明。79号車クプラ・レオンBTCCをドライブし、グリッドへのサプライズ復帰を果たす。
前戦クロフトに続き2戦連続欠場の決まったニコラス・ハミルトンの代役として、白羽の矢が立った43歳の元世界王者は、2017年にファクトリー登録チームであるパワー・マックスド・レーシングからシルバーストン戦に出場しており、自身にとってはそれ以来のBTCC復帰となる。またノックヒルを走るのは、同シリーズでセアトのワークスチームに所属した2004年以来になる。
近年はTCR規定ツーリングカーを主戦場とし、昨季まで開催されたWTCR世界ツーリングカー・カップでは、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRやクプラ・レオン・コンペティションTCRなどをドライブ。そして今季より始まった新生TCRワールドツアーでは強豪コムトゥユー・レーシングに加入し、アウディRS3 LMS 2のステアリングを握っている。
「こうしてBTCCイギリス・ツーリングカー選手権に戻ることができてうれしく思うよ。とくにチーム・ハード・レーシングのような熟練のチームとともにね」と、今季TCRワールドツアーではヴァレルンガ戦で勝利を挙げ、現在はランキング4位につける英国出身のハフ。
「BTCCは僕の心のなかで特別な場所を占めており、以前ここで過ごしたときの良い思い出がある。もう一度ノックヒル・サーキットに行き、国内最高のドライバーたちと競い合いたいと思っている。僕が最高のパフォーマンスを発揮し、チームが週末を最大限に楽しめるようサポートする決意さ」
今季のシリーズでは3チームの登録名を使い分け、総勢6台体制の大所帯を敷くチーム・ハードのトニー・ギリアム代表は、ワールドチャンピオンであり2020年のSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権王者でもある“ハコ使い”の加入を歓迎する意を示した。
「今週末のBTCCラウンドに向け、ロブが我々のチームに加わってくれることに本当に興奮している」と続けたギリアム代表。
「なによりツーリングカーレースの世界での経験と実績は、彼のスキルを雄弁に物語っているからね」
「我々はしばらくの間、ロブをゴーフィックス・ウィズ・オートエイド・ブレイクダウンのクルマに乗せようとしていたが、ついにこの瞬間が来たことを心からうれしく思っている。 チームとともに出発するのが待ち切れないね！」
