8月31日、電気自動車によるオフロードシリーズを展開しているエクストリームEは、FIA国際自動車連盟とともに史上初となる水素を燃料としたオフロードSUVシリーズ『エクストリームH』を2025年に立ち上げるプランを発表した。
このプランは、FIAとエクストリームEの間で初の水素オフロードシリーズの枠組みを定める、法的拘束力がない覚書として交わされたもので、この覚書が2025年度の立ち上げ初年度から、『エクストリームH』と名付けられた水素シリーズがFIA選手権となるための第一歩となり、必要な基準が満たされた場合、2026年にはFIAの世界選手権になることを目指すという。
さらに、現在はFIAインターナショナルシリーズとして開催されているエクストリームEが、2024年にはFIA選手権として認められることになるという。
エクストリームHは、2025年のシリーズ立ち上げに向けて、今季後半にはプロトタイプを発表する計画を立てている。
「FIAと協力し、世界初の水素によるレースシリーズを立ち上げることは、エクストリームE、エクストリームHにとって重要なマイルストーンとなる。最終的にFIA選手権、そして世界選手権として開催されれば、我々が世界のモータースポーツシリーズのトップレベルに位置することを意味する」と語ったのは、エクストリームEのCEO／ファウンダーであるアレハンドロ・アガグ。
また、FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は「エクストリームEがFIA世界選手権へ向けた旅をともに続けていることをうれしく思う。そしてモータースポーツで持続的なパワーソースを使用することは長期的な戦略であり、FIAの主要な目標である。このシリーズは理想的なショーケースだ」とコメントした。
「水素はそのなかでも重要な要素を占めており、我々はFIAのインターナショナル・スポーティングコードのなかで、安全規定を作り上げた。有力なチームラインアップをもつエクストリームEのようなモータースポーツシリーズが、水素という技術に同じような可能性を見出していることを心強く思う。平等と多様性に対する彼らのアプローチは、モータースポーツをすべての人に届けるアプローチと一致している」
「この新しいシリーズには大きな可能性があり、オフロードという過酷な状況でテクノロジーをテストすることは、業界全体に利益をもたらし、長期的に日常的なモビリティを環境に優しいものにできるはずだ」
