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F1ニュース

投稿日: 2009.05.11 00:00
更新日: 2018.02.15 13:09

【トヨタF1】F1世第5戦スペインGP決勝 グロックは完走するも、今季初めてポイント獲得を逃す


F1世界選手権第5戦スペインGP決勝
グロックは完走するも、今季初めてポイント獲得を逃す

2009年5月10日(日)スペイン/カタルニア・サーキット

パナソニック・トヨタ・レーシングは10日、カタルニア・サーキットでのスペイングランプリ決勝を、とても残念な結果で終えることとなった。さらなるポイントの獲得を目指し、ヤルノ・トゥルーリ、ティモ・グロックの両ドライバーは、上位8番手以内からスタートしたが、1周目で早くも苦しい展開となった。レース開始直後のアクシデントにより、ヤルノ・トゥルーリは、短時間でリタイヤ。スタートしたクルマが激しく好位置を争い合う中、トゥルーリのクルマは大きく膨らみ、第2コーナーの草の上に乗り、スピンしながらサーキットに戻ってきた。そこに、エイドリアン・スーティルと交錯し、トゥルーリのクルマは大きなダメージを負い、その場でリタイヤせざるを得なかった。ティモ・グロックはスタート直後の第1コーナー前でポジションを落とし、1周目を8番手で終えた。グロックの最初のピットストップは17周目で、擦り減ったブリヂストンのソフトタイヤを新しいセットに交換。ポイント圏内の上位8位に再び入ろうと激しく攻め、47周目で最後のピットストップを行い、ハードタイヤに履き替えた。上位ポジションを狙い、バトルを最後まで繰り広げたが、オーバーテイクが難しいサーキットの特徴もあり、グロックは今シーズン初めて、ポイントを獲得することなく、レースを終えた。

ティモ・グロック : カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド : 6番手
決勝 : 10位(トップと1周差)
ピットストップ : 17周目、47周目
「タフなレースだった。うまくスタートができなかった。ヤルノも同様だったが、うまくスタートできなかった理由を分析しなければならない。ヤルノの後ろにつき、第1コーナーを迎えたが、彼がスピンするのが見えた。この事故を通り抜けると、(ニコ・)ロズベルグが前にいたが、スリップストリームに入れるほど、彼に充分近づくことができなかった。近づいた際には、タイヤの性能が落ち、追いつくことができなかった。前を誰も走っていないときでも、クルマがシックリこない部分も感じたので、何が原因かチェックし、次のレースは、もっと強くなって戻ってきたい」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
グリッド : 7番手
決勝 : リタイヤ  0周/66周
「戦略がうまく行き、高ポイントが挙げられると思っていたので、すごくがっかりしている。あいにく、レースはあまり長い時間、続かなかった。エンジンの力をうまく引き出すことができず良いスタートが切れなくて、少し後退してしまった。(フェルナンド・)アロンソと(ニコ・)ロズベルグのすぐ後ろについて第1コーナーに入った。コースを外れたロズベルグが、次のコーナーで、自分のすぐ横につく格好で、サーキットに戻ってきた。あっという間に戻ってきた彼を、自分は避けなければならなかった。ハンドルを切ってサーキットから外れたが、草の上でクルマがコントロールできなかったので、スピンし、誰かが自分にぶつかった。でも、過ぎたことを言っても仕方がなく、いい結果を期待し、次のレースに集中したい」

新居章年 : シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「今年初めてポイントを獲得できずに非常に残念だ。ヤルノはアクシデントで戦列を離れざるを得なかったし、ティモもいいスタートを切れず、後方集団に巻き込まれてしまった。バーレーンに比べて車のスピードも充分とは言えなかった。原因ははっきりしているので、次のモナコグランプリにはしっかり修正し、更に競合力を上げて、表彰台を争うレースを復活させる」

山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「ポイントを積み上げることができず、残念なレースだった。今週末に向け、良い性能が出せると期待したが、思ったほど効果をあげられなかった。今回のレースに向けた新しい空力パッケージのために、チーム全員が一生懸命努力してくれたが、期待に沿うような結果にならなかった。ケルンのファクトリーでデータを見直し、どう改良できるか考えたい。また、ヤルノもティモも、スタートで苦労したようなので、これも分析しなければならない。しかし、落胆してられないので、これから次のレースまで、皆で頑張り、モナコではいい結果を見せられる戦いをしたい」


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