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F1ニュース

投稿日: 2014.04.28 00:00
更新日: 2018.02.16 23:26

【F1の表層を剥ぐ】F1とスポンサーシップ(1)


 F1チームの多くが活動資金不足に直面し、厳しい経営を強いられている。2013年、サーキット場外の話題はチームの経済問題が多くの部分を占めた。昨シーズン開幕前、マクラーレンのマーティン・ウイットマーシュ(当時)は、「11チーム中7チームが活動資金に苦労している」と語り、特にロータス、ザウバーの2チームは直近の活動資金さえ不足気味という情報が流れた。この2チームには買収、大手企業の支援という話もあったが、2014年シーズンが始まった今もその手の話が実現したとは聞いていない。今年になって、マルシャ・チームも本体の自動車企業(ロシアのスポーツカーメーカー)が事業を止め、チームはマルシャ・グループの別の事業体が引き継いだと報道された。好況だとされたロシアのビジネスにも影が差して来ているのだろうか?

 こうしたF1チームの経費不足は、世界を覆う「経済の不透明性」にあるとされている。なぜなら、一部の自動車メーカー・チームは別として、F1チームのほとんどは独立した企業体であり、自動車メーカーやスポンサー企業から支援で活動を成り立たせている。とはいえ、自動車メーカーはワークス・チームと言われる直営チーム以外には技術的支援をしても金銭的支援をする余裕までは無く、プライベート・チームの活動資金はやはりスポンサー企業からの支援に頼るしかない。しかし、世界不況の煽りで多くの企業が収益の縮小に直面している今、宣伝・広告費に多額の金額を割くことは難しい状況だ。ましてや、スポンサー資金といってもF1のそれは想像以上に巨額なのである。