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F1ニュース

投稿日: 2009.05.25 00:00
更新日: 2018.02.15 13:21

モナコGP日曜ドライバーズコメント:バトン「僕らにとって今日はシーズンのハイライト」


 2009年F1第6戦モナコGPの決勝が終了し、表彰台に上った3人のドライバー、ジェンソン・バトン、ルーベンス・バリチェロ、キミ・ライコネンをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのレースについて語った。

2009年F1第6戦モナコGP日曜日ドライバーズコメント

1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 決勝12位
ものすごくタフなレースだった。全力でレースをしたので、今日の自分のパフォーマンスには満足している。序盤、サンデボーテへの進入でBMWの一台に接触してしまい、フロントウイングのフットプレートにダメージを負った。そのせいでアンダーステアがひどくなった。新しいウイングをつけたら少しよくなったけれど、それでも完調ではなかった。終盤、ニックと同じく、タイヤが終わってしまい、オーバーテイクを仕掛けるのは危険な状態だった。「ロッキー」シリーズの1作目を思い出していたよ。ロッキーは「戦いの終わりを見たいだけだ」って言うんだ。僕はレースの最初から最後まで必死にプッシュしてチェッカーにたどりついた。ジェンソンとブラウンGPの皆におめでとうと言うよ。彼らは今年最高の仕事をしているね。

2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) 決勝リタイア
期待が持てそうだったのに、僕の週末は残念な結果に終わってしまった。ファーストスティントでは、タイヤをうまく機能させるのに少し手こずった。それでもセバスチャン・ベッテルを抜くことができた。2セット目のタイヤはその前よりずっとよかったので、ニコのピットストップを待って、彼の前に出るチャンスをうかがったけれど、残念ながらそこまでには至らなかった。高速シケインで縁石にヒットして、マシンのリヤが乱れた。修正することができずにガードレールにヒットした。あれは僕のミスだ。チームに謝りたい。彼らはとても頑張って、僕のためにコンペティティブなマシンを用意してくれた。僕らはプッシュし続け、マシンを開発し、前に追いつくための仕事をこれからも進めていく。

3 フェリペ・マッサ(フェラーリ) 決勝4位
今日のパフォーマンスにはとても満足しているよ。マシンはとてもコンペティティブだった。僕らが上昇傾向にあることは確かだし、すぐに優勝争いができるところまで挽回できればいいなと思っている。レース序盤はベッテルの後ろでかなりの時間を失った。その後、自分のミスでロズベルグにも抜かれてしまった。でもその後すぐにポジションを取り戻した。キミもパスできただろうと思っているよ。2回目のピットストップは、僕は彼より3周遅かったが、その間、バトンのすぐ後ろを走ることになり、チャンスをうまく生かせなかった。ハードタイヤでスタートするというのはベストな選択だった。ブラウンに追いつくには、僕らはまだ空力ダウンフォースが少し足りない。選手権争いにおいて僕らが2番手のチームだと言い切るのはまだ早すぎる。でも僕らの仕事がうまくいっているというのは確かだ。その仕事の結果はすぐに出るはずだよ。

4 キミ・ライコネン(フェラーリ) 決勝3位
僕はいつも優勝を目指しているので、3位でハッピーになどなれないよ。それでも、今シーズンはとても厳しいスタートとなっていたから、この表彰台はチーム全員にとってとても満足いく結果だ。僕らが再びトップ争いができるところまで復活してきたことは僕も嬉しい。この数週間、パフォーマンスは大きく進歩してきたし、今回の結果がそれを証明している。トップに追いつくべく今後も努力を続けなければならないが、僕らが正しい方向に向かっているのは確かだ。今週末は、いくつか細かいことが違う展開になっていたら、違った結果になっていたかもしれない。ほんの僅差でポールを逃したことや、2回目のピットストップで2、3秒ロスしたことを考えてしまう。でも全体的に僕らはこれで満足すべきだろう。

5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) 決勝リタイア
今週末は最初から最後まで問題を抱えていた。スタートでトラブルがあってグリッド最後尾まで落ちた。その後右リヤタイヤがパンクした。必要なピットストップを済ませた後は、とても重いマシンで好調に周回を重ねられた。このマシンのポテンシャルを考えれば、だけどね。でも結局ブレーキトラブルでリタイアせざるをえなかった。

6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) 決勝11位
スタートから1周目の間にいくつかポジションを上げようとしたが、うまくいかなかった。ここは狭すぎるよね。しばらくエイドリアンの後ろで足止めをくった。明らかに彼はタイヤに苦しんでいて、一度彼のリヤに接触してしまった。ターン1でルイスにヒットされたが、レースを続けられてよかった。1回ストップの戦略を採っていたが、セカンドスティントでソフト側のタイヤを履いたら、デグラデーションが出た。今日は全力で戦ったけれど、ここでの僕らはあまりに遅かったね。

7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) 決勝7位
ハードなレースで、序盤からとても難しい状況だった。でもマシンのフィーリングはよく、周回を重ねるうちにどんどんよくなっていった。僕らはいい戦略を用意していたが、ここモナコではグリッドが重要だから、9番グリッドからふたつ順位を上げて2ポイント獲ったというのは、満足いく結果だ。僕もチームもモチベーションは依然としてとても高い。今後のレースに新しいものをたくさん導入する予定だから、シーズン後半は向上するはずだと自信を持っている。

8 ネルソン・ピケ(ルノー) 決勝リタイア
リタイアせざるをえず、とてもがっかりしている。スタートをうまく決め、いい状況にいた。僕は最初を長いスティントにしていたが、僕の前を走っているクルマにほとんど離されていなかったからだ。そうしたらストレートで後ろからセバスチャン・ブエミにヒットされ、マシンのリヤがダメージを負い、リタイアするほかなくなった。今日はたぶん何ポイントか獲れたはずなので、すごく残念だ。

9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) 決勝13位
予選後に予期したとおり、タフな決勝レースだった。今日のようなグリッドだと、常に難しいレースになるし、我々の戦略は機能しなかった。ここのトラックの問題になるが、常に、前が遮られる悪いタイミングに悪い位置にいたように感じる。数周良いラップで走るといつも前に遅いクルマがいて、オーバーテイクは不可能で、再度速度を落とさなければならなかった。厳しい週末は終わり、このことは忘れて、はるかに高い競争力が期待できる次のレースに集中したい。

10 ティモ・グロック(トヨタ) 決勝10位
上位10位に入れたことは、今週、予選までの状況を考えれば、スタートの時に期待していた以上の結果だと言わざるを得ない。最終スティントでは良いラップを刻めたが、モナコでのピットレーンスタートでは、ポイントは獲得は期待できない。今週末の始まりは良くなかったが、巻き返そうと頑張ってきた。モナコでは、良い状態でスタートし、クルマを変化するトラックの状態に合わせたいが、フリー走行1回目から問題が出た。トルコGPを楽しみにしているし、大幅に改善できると思う。

11 セバスチャン・ブルデー(トロロッソ) 決勝8位
ここで入賞できて素晴らしい気分だ。フランスGPがない今、ここが僕のホームグランプリといってもいいぐらいだからね。今日チームは本当に頑張ってくれた。僕は今回も予選ではいい仕事ができなかったと思っていたので、アクシデントも少ない中、8位でフィニッシュできて嬉しい。重要なポイントをまた重ねることができた。十分なポイントではないけれど、ないよりはいいよね! マシンのパフォーマンスは、特にプライムタイヤの時に安定していた。ただし、バランスはパーフェクトではなかった。オプションでは木曜に苦労したので、なんとか気遣って走るよう心がけた。マシンがスライドするようになり、デグラデーションが出たけれど、うまく状況をコントロールすることができた。直接のライバルたちの前に出た後は、追いつける範囲内に誰もいなかったので、リズムを保ち、マシンをチェッカーまで持っていくことに集中した。何度かトリッキーな場面があったけれど、ストリートでのレースとはそういうものだ。楽しいレースだったし、14番手スタートから1ポイント獲れて満足している。もし今後予選でもっとうまくやれるようになれば、さらにいい結果が期待できるんじゃないかな。次のイスタンブールからでもね。

12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) 決勝リタイア
スタートは完璧とはいえず、ピケに抜かれてしまった。でも最悪のスタートというほどではなかったよ。その後は彼を抜こうと努力した。オプションタイヤのベッテルの後ろで皆がつながって走っている時、彼を抜くには今しかないかもしれないと思った。ピケのすぐ後ろについてスリップストリームに入り、仕掛けようとした時、彼がブレーキングした。僕は彼の後ろから外れることができずに、1コーナーで彼を押し出してしまった。申し訳ないと思っている。彼のところに行って謝ってきたよ。

14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) 決勝5位
正直言って、5位に入れてとてもハッピーだ。厳しい予選の後にポイントが獲れてすごく嬉しいよ。今週末は上位争いにこれまでより少し多くの人間が加わっていたから、多少ポイントを持ち帰れたことは、コンストラクターズ選手権の上でよかった。今週末チームの皆は新しいパーツを取り付けるために必死で働いてくれたので、今日ポイントを獲ることはとても重要なことだった。他のサーキットでは、僕らはまた前みたいに強力になれるだろう。

15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) 決勝リタイア
あまり話すことはない。たぶんブレーキングを少し遅らせすぎて、リヤがロックし、コントロールを失ってウォールにヒットした。ソフトタイヤを履いていたファーストスティントの間に、すでにかなり時間をロスしていた。短いファーストスティントでソフトがうまく機能すると確信していたが、そうはならなかったんだ。もちろんがっかりしているけれど、こういうこともある。モナコではたったひとつの小さなミスで、大きなツケを払う羽目になるんだ。

16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) 決勝6位
今日は6位で満足しなければならないね。これ以上の結果を出すのは無理だったし、僕らは現状の中でベストを尽くした。いろいろなことが起こり、すごいスタートになったけれど、僕はなんとか切り抜けて、第1スティントをうまくやることができた。ミドルスティントはプライムで長くとった。オプションタイヤの耐久性に不安があったんだ。でもラストスティントでは、思っていたよりずっとオプションのもちはよかったようだ。たぶんレース終盤になってラバーが乗ったからだと思う。とはいえここでのレースはいつも楽しいよ。わずかな狂いもなく完璧な走りをすることが求められるので、とても難しい。ここはものすごく要求が厳しいレースなんだ。

17 中嶋一貴(ウイリアムズ) 決勝15位
レースのスタートと最初のスティントはうまくいったけれど、ピットレーンから出るとトラフィックにぶつかったり、青旗を振られたりした結果、1ストッパーたちに前に出られてしまい、結局は悔しい展開になってしまった。オプションタイヤでたぶん攻めすぎて、フィニッシュ間近にアクシデントを起こしてしまい、最終的に期待外れの結果となった。でも少なくとも今日はマシンにはいい感触を持てた。

20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) 決勝14位
1回ストップでレースをスタートし、それはOKだったのだが、最初にスーパーソフトを使ったら、あっという間にグレイニングができてしまった。それでピットインせざるをえず、大幅に時間をロスした。レースはそこで終わったようなもので、そこから挽回するのは難しかった。終盤に速いラップタイムを何度か出して、かなりいいペースで走れたから、その点はポジティブだし、満足していいと思う。僕らのパフォーマンスは間違いなくまだ向上するよ。

21 ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア) 決勝9位
9番手というのはチームにとって素晴らしい結果だ。ペースはとてもよく、安定もしていたので、いいドライビングができ、タイヤに気を遣いながら速いラップタイムを出すことができた。スタートでひとつポジションを落とした。たぶんあれがなければポイントが獲れただろう。それでも今日はこの結果に満足しなければね。2台ともQ2に進出し、1ポイントから2秒以内のところまで迫ることができ、本当に大きく前進した。これからもプッシュし続け、常にこの位置にいられるようにしなければならない。

22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) 決勝1位
やったね! モナコGPの勝利というのは、子供にとっての、そしてレーシングドライバーにとっての夢なんだ。実際にその勝利を実現できて、最高の気分だよ。モナコで勝つのは本当に特別な気持ちがするね。ルーベンスも見事2位に入って、ブラウン・メルセデスが1-2フィニッシュを達成した。最高だよ。レースは永遠に続くような感じがして、レースが終わりに近づくにつれてバリアがどんどん近くなってくるように思えた。でも最後の2周は、リラックスして心からその時間を楽しむことができたよ。信じらないような1日だった。最後にはピットストレートからポディウムまでダッシュするというおまけが付いた。あれは本当に遠かったよ! でも観客の人たちがとても盛り上がって歓迎してくれて、最高の気分だった。チームにとって素晴らしいレースになったし、それをファンの皆が楽しんでくれたのだといいな。今日のマシンは素晴らしかったけれど、週末を最高の形でスタートしたとはいえなかったので、だからこそこの勝利はこれ以上ない結果だった。チーム、メルセデス・ベンツ、今週末このレースを見にモナコに来てくれた僕の家族にとって、今日はこの特別なシーズンのここまでのハイライトになったはずだよ。

23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) 決勝2位
今日はまたチームのために1-2を飾ることができて、すごく嬉しい。オプションタイヤでとてもいいスタートを決めて、1コーナーの前でキミの前に出ることができた。それでジェンソンにチャレンジする絶好のポジションにつけられたんだ。素晴らしいペースで走れたけれど、彼にあまり近づきすぎるとマシンの空力バランスが崩れてしまい、リヤにひどいグレイニングができたことでかなり時間をロスすることになった。でも素晴らしい戦略で挽回することができた。2位をキープするために予定より早くピットインしたが、そのころにはジェンソンに10秒以上も差をつけられていた。それでも最高のレースだったし、チャレンジやキミとのバトルも本当に楽しめた。僕はまだまだ十分に戦いの最中にいるし、全力でジェンソンをプッシュして、できる限りのポイントを勝ち取った。


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