ERCヨーロッパ・ラリー選手権で3度のドライバーズチャンピオンを獲得しているカエタン・カエタノビッチが、2019年のWRC世界ラリー選手権WRC2クラスに昇格。満を持しての世界選手権挑戦に向け、これまでのフォード・フィエスタR5から新型フォルクスワーゲン・ポロGTI R5にマシンスイッチして万全の態勢を整えた。
2015年から2017年シーズンにかけて前人未到のERC3連覇を決めたカエタノビッチは、同年限りでERCへのチャレンジを終了。かねてからの念願であったWRC挑戦に向け、体制構築に全力を注ぐ判断を下していた。
しかし2018年は不運にも彼のメインスポンサーとなるLotos(ロトス)の運営するロトス・ラリーチームが財政上の理由から5月までその体制と活動計画発表を遅らせる事態となったために、カエタノビッチ初のWRC2挑戦は4戦限りの限定的なイベント参戦に留まっていた。
その反省を踏まえ、2019年に向けさらなる体制強化を進めてきたERCのレコードホルダーは、これまでのMスポーツ製フィエスタR5からマシンをスイッチすると決断し、新たにオーストリアのトップカスタマー、バウムシュラッガー・ラリー&レーシング(BRR)のオペレーションで新型フォルクスワーゲン・ポロGTI R5をドライブすることを決めた。
「WRCワークス直系のカスタマー担当ファクトリーであるMスポーツ・ポーランドと、この5年間に収めた大きな成功の数々とその功績に心から感謝している」と語ったポーランド出身のカエタノビッチ。