WRC世界ラリー選手権にヒュンダイからワークス参戦していたケビン・アブリングが、6月15日に開催されるWorldRX世界ラリークロス選手権第5戦ノルウェーで、新型シュコダ・ファビアRXスーパーカーをドライブすることになった。また、同じくWRC経験者のポンタス・ティデマンドも、ユーロRXクラスで同ラウンドに出場することが決まっている。
アブリングは、2015~17年までヒュンダイのワークスドライバーとしてWRCに参戦し、2018年はチームのテストドライバーを担当。2019年はWolrdRXを戦うESモータースポーツでテストドライバーを務めている。
チームが使用するファビアRXスーパーカーは、アブリングやダカールラリー覇者のナッサー・アル-アティヤ、WRCを戦うマッズ・オストベルグなどによりテストが進められてきたモデルで、シーズン第1~2戦ではヨーロピアン・スーパー1600王者のルカス・バチュスカ、第3戦では元WRCシトロエン・ワークスの地元ドライバー、フランソワ・デュバルがドライブしている。
当初、ESモータースポーツはシリーズフル参戦を予定しており、その届け出も行っていたが、第4戦イギリスの“スピード・マシーン・フェスティバル”を欠場。アブリングと臨むノルウェー戦は、第3戦以来の登場となる。
なお、チームには第4戦イギリス欠場はシリーズフルエントリーの規約違反だとして、罰金が課されている。
一方のティデマンドは欧州選手権のユーロRXでのエントリーで、エクルンド・モータースポーツのフォルクスワーゲン・ビートルRXスーパーカーのステアリングを握り、2019年シーズン自身2度目のラリークロス・イベント出場を果たす。
WRCではシュコダやMスポーツ・フォードのドライバーとして活躍したティデマンドは、2014年シーズンにマティアス・エクストローム率いるチームEKSからWorldRXの数戦にエントリーした経歴を持っており、このノルウェーのイベントがチームにとって初参戦の記念すべきラウンドでもあった。
ティデマンドは2019年のEuroRX開幕戦となった、イギリス・シルバーストン戦から参戦し、一時は3番手を走行するなど湧かせる走りを見せ6位のリザルトを残している。
「僕たちはチームとともにこのゲームに復帰し、ファイナルに進出することもできた。結果には満足しているよ」と前戦を振り返った2017年WRC2王者のティデマンド。
「2019年はもっと良いリザルトが残せると思うし、そうできないはずがない。クルマはうまく機能しているし、スタートで1度ミスを犯したけど、それ以外は本当にうまくいっているよ」